5:15 柴木 気温17度 晴れ
6:15 黒淵
7:35 葭ヶ原
7:55 猿飛
8:10 横川出合
9:00 本横川
9:05 魚切滝
9:20 古屋敷
10:20 展望所
10:35 内黒峠
10:50 内黒山
11:00 薮ヶ迫山
12:25 内黒山登山口
12:45 柴木
しわぎ橋左岸の駐車場を出発。柴木集落は深い霧に覆われている、気温17度。左岸の道を進む。柴木川第一発電所の横を通る。川沿いにウツギが咲く。山側へ入るとモノレールが通っていた。電気柵入口の真ん中を通り、導水管の西側を工事用のモノレールが上がっていた。
赤い長淵橋に進むと、入口に「赤滝 災害につき通行不可」の看板が立ててあった。姉妹滝へ進む。龍ノ口の落口が大分後退しているように思われる。以前は姉妹滝の辺りに落ちていた記憶がある。テイカカズラの花がたくさん落ちている。ヤマアジサイが咲く。
兜岩を過ぎて、薄霧の中に庄兵衛岩が見えてくる。赤滝を過ぎた先で通行止のバリケード。バリケードの先で崖崩れがあり、遊歩道のコンクリート壁が一部壊れていた所にコーンが渡してあった。そこからほどなくトンネルを通り、皆実高校遭難碑に進む。
女夫淵を回り、石樋に進む。関付を回った所で、山が崩れ山肌が茶色にむき出しになっていた。ここはよく崩れるところである。前方に天狗岩が見える。関付の対岸には塔岩、二谷の落ち口が見える。関付の下に白く泡立つぐるの瀬。崖崩れの先にバリケードが置かれている。シライトソウが多い。
蓬莱岩を過ぎた先にイノシシが落葉を掘り返した跡が続く。黒淵渡船場に本日休業の看板。坂の遊歩道を進む。見上げると青空が見える。ヤマシグレが咲く。黒淵に砂が溜まっているのが見える。苔むした急な登りの遊歩道は滑りやすい。3年前、ここで滑落事故があった。
遊歩道のピークに進むと、眼下に黒淵へ渡る橋が見える。岩崖の真下に黒淵荘がある。ダンコウバイが葉を広げる。ナガバモミジイチゴの黄色い実。トリアシショウマ、コガクウツギ。雌滝、雄滝へ進む。ウワバミソウが花を付ける。仏岩を回る。ウリノキの花。テイカカズラの落花。ハイイヌガヤの実。ユキノシタ、クサアジサイ。大きいヤマナメクジが遊歩道を山側へ歩む。
滑りやすい蛇杉橋、南峰橋を渡る。ヤマツツジが残る。大淵で一休み。トンネルの手前に倒木。出入口の両側に落石があったようだ。遊歩道のピークに蔵座林道の終点に出る踏み跡がある。王城の谷に巨石が座る。耶源の岸壁を見てミズナシ川に出る。葭ヶ原の小屋に進む。
柴木川を渡ると三ツ滝への分岐。猿飛まで1km。この辺りの横川川は浅く、渡渉できる。そこからほどなく楓林館跡。昭和初期に横川の住民が営業していたが、昭和33年に解体された。猿飛の渡船場に進むと、本日の受付終了のプレート。
遊歩道を登ると、眼下に三艘の舟が見える。白く泡立つ二段滝が見える。コアジサイが咲く。3時間ほどで横川出合。田代川に架かる橋の階段で一休み。ウツギ、コアジサイが咲く。ここまで三段峡の気温は18度を越えることはなかった。
横川川左岸の車道を進む。エゴノキの花がたくさん落ちている。幸橋にアワブキが咲く。ハウチワカエデのプロペラの実。棘の無いアサクラザンショウに実が付いていた。ノイバラ、ミズタビラコ、オオバアサガラ、エゴノキ、チャルメルソウ、ヤグルマソウ、ウワミズザクラ、マムシグサ。
モリガ谷左岸落口のスギ林下に河内神社が見える。そこからすぐ先に弥五郎碑がある。横川の由来が記されている。アサ谷に細い滝が落ちている。大規模林道に出るが気温は19度。畠にアヤメが咲く。川沿いにアワブキ、イタヤカエデの実。
茂った林の間に魚切滝が見える。クマシデの実が下がり、ヤブデマリが実を付ける。横川水位観測所を過ぎて、川沿いにウワミズザクラの実、アサガラの花。道路沿いにマムシグサ。横川出合から1時間ほどで古屋敷、古屋敷橋の手前が旧道入口、草が茂る。
旧道に入る。コアジサイが咲く。スギ林下の道は涼しい。気温19度。ワタン谷の右岸に高い石垣が見える。木橋を渡り、道は石垣の上を通る。エンレイソウが咲く。イヨキリ谷に橋跡の石垣が残る。高い石垣の上に旧道が通る。落石の間を通る。伐採地に出ると、手前に中山、左に砥石川山が見える。ニガナが咲く。
モリガ谷へ降りる分岐道はササが茂っている。旧道もササが伸び始めている。湿地にミズタビラコが咲く。オオ谷水源に木橋が架かる。1時間ほどで展望所に出ると日差しが暑かった。日陰で休む。砥石川山、比尻山を望む。内黒峠の加藤武三碑に進む。
登山道の樹林に入ると涼しい。ササユリが一輪咲いていた。内黒山手前の道標に進む。そこから10分ほどで薮ヶ迫山(宮里山)。道標は地面に朽ちてバラバラになっている。三角点は内黒山雨量観測局の横のササの中にある。サワフタギが咲く。ツクバネソウ、ホウチャクソウ。作業道が尾根に接する所から山道は東側に入る。ササユリが咲く。宮里山造林地の標識。
落葉の中からギンリョウソウが出ている。倒木が道を塞ぐ。ツルアリドオシが咲く。朽ちた大木が道を塞ぐ。植林地を下る。分岐に内黒山の道標。トリアシショウマが咲く。車道に出ると内黒山まで2時間半の道標がある。日が照る車道は暑かった。20分ほどで駐車場に帰着。
ササユリ |
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ツルアリドオシ |
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サワフタギ |
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ギンリョウソウ |
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ツクバネソウ |
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ウツギ |
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コアジサイ |
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ヤマツツジ |
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ハイイヌガヤ |
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コケイラン |
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ハウチワカエデ |
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ノイバラ |
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チャルメルソウ |
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ヤグルマソウ |
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アヤメ |
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クマシデ |
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ヤブデマリ |
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マムシグサ |
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エンレイソウ |
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ニガナ |
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ミズタビラコ |
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トリアシショウマ |
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■地名考
恐羅漢山 そかひ山=幻の山
「西中国山地」では恐羅漢山の別名ソカヒ山を幻の山としている。
「『芸藩通志』(1825年)の戸河内村絵図にヲソラカン山≠ニあり、山林の項の十方山の所に『一に西十方をおそらかん山とよぶ、日本興地図に、石見界に高山そかひ山としるすは、おそらかんのことなるべし』とあるのはよく知られている」(「西中国山地」)。
「日本興地図の他に、1834年(天保5年)に刊行された山崎松居『大日本興地便覧』やそれより三年遅れて出版された地図帳、青生東谿『国郡全図』(1837年・天保8年)にもソカヒ山とある。これらの絵地図からは、『芸藩通志』の編者のように『おそらかんのことなるべし』と言い切ることはとてもできない…目下のところソカヒ山は調べようがなく、幻の山というほかない」(前同)。
そかひ山が記された絵地図、古文書
(新刻)日本與地路程全図(ニホンヨチロテイゼンズ)
長久保玄珠(赤水) 1775年出版
(京都大学附属図書館)
八ハタ原、戸川内、ソカヒの地名が見える |
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日本輿地路程全図 長玄珠 [図]
1775年出版 (早稲田大学図書館)
八幡原の地名 ソカイ山が安芸・石見の境にある |
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増訂大日本輿地全圖
逸見豊次郎 1849年
(筑波大学)
八幡原、長谷の地名 ソカヒ山 |
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増訂大日本國郡輿地路程全圖
長[久保] 玄珠](赤水) 原図 1852年出版
鈴木 驥園 増訂
(横浜市立大学)
長谷、戸河内の地名 ソカヒ山 |
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銅鐫大日本國細圖
1865年
(筑波大学)
長谷、底見の地名 ソカヒ山 |
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『日本地名箋』のソガヒ山 1874年
ヤマガタの項に背向山(ソガヒ)
ソカヒ山をはじめて漢字で表記 |
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『芸藩通志』1825年
「日本興地図に、石見界に、
高山そかい山としるすは、
おそらかんのことなるべし」 |
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カシミール3Dデータ
総沿面距離20.1km 標高差758m
区間沿面距離
柴木
↓ 9.0km
横川出合
↓ 3.2km
古屋敷
↓ 3.1km
内黒峠
↓ 1.2km
薮ヶ迫山
↓ 3.6km
柴木
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