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ヒナタゴヤ峠…オオカミジョウ…羅漢山…仏岩 2006/6/4
ヒナタゴヤ峠…キツネジョウ…タヌキジョウ…オオカミジョウ…羅漢山…小羅漢山…スキー場…仏岩…ヘカ岩…ヒタタゴヤ峠

■羅漢山(ラカンザン)1109.1m:山口県玖珂郡錦町大字大原字羅漢山

寂地林道の滝
キツネジョウ
キツネジョウの仏像
タヌキジョウ
オオカミジョウ
羅漢山 オオカミジョウから
凹んだ岩 オオカミジョウ
ササが覆う羅漢山への急登
羅漢山
山頂レーダ
ロッジ 不知火杉から
羅漢山 小羅漢山から
法華山
仏岩(ぢねん石ノらかん)
仏岩の仏像
ヘカ岩
5:30 ヒナタゴヤ峠出発 晴れ 気温15度

6:25 オオカミジョウ
7:15 羅漢山
7:45 小羅漢山
8:20 スキー場
8:45 仏岩
9:00 ヘカ岩
9:40 登山道分岐
10:40 ヒナタゴヤ 

ヒナタゴヤ峠

 ヒナタゴヤ峠を出発、準備をしていると薮蚊が寄ってくる。峠に「根木の骨 2km」の標識がある。変わった地名だが、「ネキノコツ」と読む。峠からスギ林を上がるとマツ林になる。尾根に沿って土塁がある。

 10分ほどで風化した茶色の蛇紋岩の岩場に出る。キツネジョウと言う。石を切り出したのだろうか、穴を開けて割った跡が残っていた。岩の上に上がって見ると仏像を寝かしてある。展望はあるが霞んではっきりしない。

 西側の林の先にも岩場があり、タヌキジョウと言う。
「ジョウという語は耳なれないが、この方言は西中国一帯でかなり広範囲に用いられており、東条操編『全国方言辞典』にも島根県鹿足郡地方の方言として採録されている。ジョウは『動物などの住んでいる洞穴』の意とある。オオカミジョウは狼の住んでいる洞穴のある岩ということになる」(「西中国山地」桑原良敏)。

岩を切り出した跡 キツネジョウ

 タヌキジョウを過ぎると、道がはっきりしてくる。マツ林のなかにりっぱな登山道があったようだが、枝や倒木が多く、歩かれていないようだ。カンメノウ谷から上がっている道の分岐を過ぎると、道標があり、道がいくらか整備されたようだ。40分ほどでオオカミジョウに到着。仏像の上に「おとこ岩」のプレートが掛かっている。キツネジョウと同じ蛇紋岩で、こちらは風化が進んでいるようで、表面がかなり凹んで、端が尖っている。オオカミジョウから羅漢山のドームが見える。

羅漢山

 オオカミジョウから少し進むと分岐があり、左に「ハイランド・本郷」に出る小道がある。羅漢山への急な登りになると、道はササが覆うようになる。前方にドームが見えるとすぐに山頂。ドームに「羅漢山レーダ雨量観測所」のプレートがある。ドームの西に生山峠への分岐道がある。ヒナタゴヤの峠から2時間弱で山頂。

 羅漢山は三等三角点で点名も同じ、選点は明治26年、所在地は山口県玖珂郡錦町大字大原字羅漢山。山頂の説明板に「車前子峠山」とある。「オハコタオヤマ」と読むようだ。

 羅漢山から西へ下ると「憩いの広場」への分岐がある。さらに下ると「不知火の杉」がある。杉の横の岩の上に上がると、眼下にロッジが見える。羅漢山から30分ほどで小羅漢山。展望所に上がると、羅漢山にガスがかかっていた。戻って西へ進み、30分ほどでスキー場に出た。スキー場の先の法華山を横に見ながら車道を上がった。牧場の柵に沿って登り、テニスコートまで上がると「仏岩 徒歩2分」の道標がある。

 ヒノキ林の中に大岩が二つあり、東側の岩が横に突き出ている方を仏岩と呼ぶようだ。岩に仏像が彫られているが、そんなに古いものではないと思われる。

 そこから東へ進むと「八畳の間」がある。元は岩が庇状にあり、その下に八畳ほどの広さがあったので、その名になっているが、庇が落下し、現在八畳の間はない。そこは「ヘカ石」と呼ばれている。

 東へ道が続いていたので進んでみた。この道は冠山南面を横切って、ササガ谷を渡り、ヘカ岩から40分ほどで、オオカミジョウ手前の「ハイランド・本郷」のプレートのところへ出た。そこから通ってきた道を帰り、1時間ほどでヒナタゴヤへ帰着した。

 

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カシミールデータ

総沿面距離8.1km
標高差349m

区間沿面距離
ヒナタゴヤ峠
↓ 1.2km
オオカミジョウ
↓ 1.1km
羅漢山
↓ 3.5km
仏岩
↓ 2.3km
ヒナタゴヤ


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地名考

●オオカミジョウ、タヌキジョウ、キツネジョウ

 オオカミジョウは、
「『防長地下上申』に狼城山、『防長風土注進案』には狼岩山の名が見える(「西中国山地」)とある。

 オオカミジョウはアイヌ語で 
 wose-kamuy-so
 ウォーセ・カムイ・ショウ
 狼・神の・岩崖

 比尻山(聖山)の東に狼岩山がある。



●ぢねん石ノらかん 仏岩

 奇岩や大岩にいろいろな名称が付けられている。恐羅漢山南のヨビヤ峠にある「呼び岩」は『松落葉集』(1768年)に詠まれ、よく反響することから「ヨビイワ」と言われている。

 一昨年、岩の前で試してみたが、思ったほど反響しなかった。アイヌ語で yopi-iwa ヨピ・イワ と表わし、「分れ・岩」の意がある。左右に分かれているヨビイワはアイヌが命名したと思われる。
 
 黒ダキ山に仏岩がある。
 仏岩の古名は「ぢねん石ノらかん」と呼ぶ。

 chin-e-us-no-ru-an-kamuy
 チネ・ウシ・ノ・ル・アン・カムイ
 脚・そこに・群在する・尊い・足跡・ある・神(岩)

 chin-e-us-i-ne-rakan
 チネ・ウシ・イ・ネ・ラカン
 脚・そこに・群在する・もの・である・ウグイの産卵穴(状岩)




 

仏岩(ぢねん石ノらかん)
羅漢山 大将陣山から 2005/12/11
登路(青線は磁北線 青は900m超 ピンクは1000m超)