6:15出発 曇り 気温2度
7:30 1071峯
8:20五里山
中津谷入口 |

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吉和漁協の定札 |

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イノシシの糞 |
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雪で通行止めになっていた中津谷を上がった。道路情報は島根県側通り抜け不能になっている。道路を横切るオコジョを初めて見た。テンを小さくしたような体形をしている。中津谷川には釣り人の車が10台くらい入っていた。解禁日の最初の土曜日なので入渓者が多い。適当に間隔を開けて車を止めている。一番奥は十方林道入口の手前まで入っていた。中津谷入口の吉和村漁業協同組合の定札によると、アマゴの年券5000円、一日券1000円となっている。数年前は3000円と500円だったから、大分値上がりしている。
十方林道入口付近はすでに除雪されていた。林道入口から少し下って、ヤマダチ谷に架かるヤマメ橋を渡ったところから、五里山へ延びる尾根に登った。高圧線鉄塔まで径がある。鉄塔を過ぎると尾根径は薮になるが、薄い踏み跡が残っている。植林帯への見廻り径だったのかもしれない。尾根から見える十方林道は除雪されている。鉄塔の下は掘り返されて、イノシシの糞があった。五里山の山腹へ林道が延びているのが見える。
ヤブコウジ |
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ツルシキミ |
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30分ほどで行き止まりの林道へ出た。尾根径を登った。急なスギ林を登ると再び行き止まりの林道へ出た。尾根に沿う林道の雪道を登った。地図にない林道が幾つもあるようだ。1時間余りで1071峯。ほどなくサッカー場のような空き地に出た。周りを柵で囲まれていた。林道の三叉路でカンジキを履き、尾根径を登った。カンジキがやけに雪に引っかかる。見ると左のカンジキの靴を載せる部分が切れていた。右も切れかかっていた。予備のバンドで応急修理した。
ヤマメ橋から2時間ほどで、御境から延びる稜線に出た。2万5千地図に広い間隔で五里山と書かれた「五」の字の西辺りになる。この辺りはミズナラやブナの幼木が多い。一度丸裸にされてから育ち始めたようだ。踏み跡が残っているので、晩い雪のあった先週以降のものだろう。古い赤い目印が続いている。雪はもう薄汚れている。五里山から女鹿平山を背景に、沼長トロ山と周回路が一望できる。冠山はガスで見えない。西側は千両山から小郷山の山なみ。
「旧羅漢山より南へ続く広島・島根の長い県境主稜上の南端に五里山の名が記されている。…特定のピークに付けられたのではなく、かなり広範囲の山々に付けられている山名である…五里山というのは、五里にわたる長い街道沿いの山々の総称というのが結論である…オサカエよりボーギのキビレまで北へ続いている長い県境主稜は、地図上では無名峯であるため、山名の移動を行う傾向がある。…五里山はオサカエ付近の山の呼称としておくべきだろう」(「西中国山地」桑原良敏)。
「五里山」をネットで検索すると、たくさんある。特定の山名や山域として付けられている。五里四方見渡せるところから山名となっているところもある。三里山や千里山も多い。
9:00 1064峯
9:40 1158峯
10:00 1076鞍部
10:20京ツカ山
1064峯 |
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1064峯へ下りかかると1158峯の大きな山容とその右に霞む十方山の稜線が見える。左に向半四郎、半四郎、広見の山々。この辺りから大きなブナが目立ち始める。1064峯の東側はスギの植林帯。この辺りのササは高くなく、腰くらいの高さだ。JAC広島の「日本分水嶺」の札がかかっていた。1064峯を下り、大きく見える1158峰へ向かった。1158峯は十方山の平原に似て広い。山頂に近づくと前方に旧羅漢山が頭を出す。ところどころ雪が解け、ササが出ている。4月の残雪が楽しめるのも今週辺りが最後だろう。
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日本山岳会創立100周年記念事業の国内登山行事として、中央分水嶺踏査登山を実施している。2005年9月まで踏査登山を実行するとしている。
(日本山岳会HPから)
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五里山から1時間半で1158峯。気温10度。西側の展望はない。東側は霞んでいるが大展望だ。南西方向の細見谷上流が、大きく曲がって東へ落ちているのが見える。午後からは雨の予報なので先を急いだ。前方に先週歩いた京ツカ山、1168峯、焼杉山、旧羅漢山の尾根が続いている。雪は粗目で柔らかい。ときどき落とし穴に落ちる。1076鞍部を過ぎて1158峯から40分ほどで京ツカ山。先週、気が付かなかったJAC広島の分水嶺の札がかかっていた。三角点はまだ雪の下だった。京ツカ山は南北に高い山に挟まれ、西に寄っているので展望はよくない。下山林道の峠が目の前にある。ハエかアブのような小さなムシが飛んできた。踏み跡は京ツカ山までだった。
12:10十方林道
13:05十方林道祠
14:20押ヶ峠
15:00ヤマメ橋
地盤調査のポール |
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アテツマンサク |
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京ツカ山からトリゴエキビレへ下り、次のピークへ登ったところから、トリゴエ谷へ落ちる尾根を下った。この地点の西側は半四郎、広見が目の前に見える。しばらく続く広い尾根径にブナの大木がある。1000m付近からスギの植林帯になる。樹林で前方の見通しがないので、尾根径は分かりにくい。下りのところどころブナの大木がある。谷音がだんだんと近づと、クマの居そうな虚のある大木が何本かあった。1時間余りでトリゴエ谷東側の林道へ出た。この辺りはまだ雪で埋まっている。トリゴエ谷入口の雪は消えていた。十方林道祠へ向かった。3月初旬と比べると雪は相当減っている。林道に雪がないところが随分増えている。細見谷の岩の上に積もっていた雪は解けてない。林道に「軟弱地盤解析」のポールが頭を出していた。
フキノトウ |
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アテツマンサクの黄色いリボンがあちこちに咲いていた。タキワケ谷を過ぎるとカネヤン原。ネコヤナギが芽を出している。カネヤン原には建物の廃材が残っている。フキノトウが幾つも頭を出していた。祠手前のスギ林に入ると、山の斜面に「復旧治山事業」の標柱がある。ずっと上に七曲のガードレールが見える。雪の重みで倒れたスギが林道を塞いでいた。林道に出てから1時間で十方林道祠。大岩が道に転がっていた。祠から細見谷を見下ろすと、雪が解け、すっかり春の装いだった。スギの雄花が赤茶色に膨らんでいる。20分ほどで押ヶ谷に架かる二つ目の橋に到着。林道は北東へ大きくカーブして七曲に入る。西側の押ヶ谷左岸に沿うスギの樹林帯に入った。押ヶ谷を登った。林道から投げ込まれたタイヤが何本か落ちていた。
谷が雪で埋め尽くされた辺りから、尾根を登り、押ヶ峠手前200mほどのところの林道へ出た。林道は除雪されていた。七曲の途中まで除雪されているようだ。ほどなく押ヶ峠到着。「十方山林道」の標柱や「林道開設記念」の石柱は半分ほど頭を出していた。西山林業組合の林道は雪が解けている。ヤマダチ谷に沿う林道を下った。峠から40分ほどで昭和34年の標柱のある十方林道入口。マウンテンバイクが十方林道へ入っていった。ここから少し下ると出発点のヤマメ橋。この辺りでヤマダチ谷とバンジョウ川が合流し、中津谷側へ下っているのが不思議に思えた。
アテツマンサク |

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カシミールデータ
総沿面距離14.1km
標高差428m
区間沿面距離
ヤマメ橋
↓ 2.4km
五里山
↓ 1.4km
1064峯
↓ 1.1km
1158峯
↓ 0.7km
1076鞍部
↓ 0.6km
京ツカ山
↓ 2.0km
十方林道
↓ 2.1km
十方林道祠
↓ 1.9km
押ヶ峠
↓ 2.0km
ヤマメ橋
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