山歩き

大谷川…ヒキジノオカ…十方山 2005/2/27
立岩ダム…大谷川…ヒキジノオカ…十方山…三ツ倉…瀬戸滝登山口…立岩ダム

■十方山(ジッポウザン)1318.9m:広島県吉和

大谷川

岩のトンネル イシノ小屋 左谷分岐から

尾根道
1013標高
ブナ
切石ノタキ

 ブナ林

 尾根道

稜線手前の急坂
十方山頂上と立岩山
旧羅漢山 恐羅漢山とスキー場

京ツカ山 五里山

立岩貯水池
十方山登山口
6:15出発 晴れ 気温2度

8:15左谷分岐
11:00 1013標高
13:35十方山
吉和方面
通行止め

 県道296号線に入ると、吉和方面は通行止め。6時を過ぎるとだんだん薄明るくなる。カンジキを履き、立岩ダムから県道を大谷川入口へ降りた。めがひらスキー場の明かりは雪で見えない。右岸の杉林の踏み跡へ入った。踏み跡がなくなると谷へ降り、左岸へ渡る。谷は1mを越える雪で埋まっている。ほどなく両岸が狭まり、水に入らないと渡れない。沢歩きなら簡単に渡れるところだが。右岸の崖をトラバースして進んだ。左岸へ渡り、もう一度右岸へ渡り、岩のトンネルを抜けると左谷分岐に到着。入口から800mほどのなんでもない谷だが、2時間ほどかかってしまった。

 左谷を渡り尾根に取り付く。急峻な岩が分岐まで迫っているので、右谷の少し先辺りから尾根へ取り付いたほうが楽なようだ。1時間ほど急な尾根を登ると、尾根道に出た。しかしそれも長く続かず樹林帯をかき分けながら進む。後ろを振り返ると林間から立岩山が見えた。雪の上に出た青テープの目印が残っていた。ヒノキの植林帯を進む。左側は展望はないが、右に切石ノタキが林の間からまじかに見える。幾度か急坂を越えて1013標高に到着。1013標高を過ぎると、ブナが現れ始め、ブナの若木が樹林帯を形成している。樹林帯は1200m付近まで数百メートル続く。数十年もすれば、藤十郎のようなブナの森林になるだろう。急坂を四つん這いになって登った。ブナの樹林から真っ白な山頂方向が開けてくる。

アセビ

 最後のブナ帯を抜けると見通しの利く大展望が現れた。高度1200m付近。左に女鹿平山と冠山、手前に黒ダキ山とその稜線。登ってきた林の上に立岩山、その左右に市間山と日の平山。右にナガオノオカ、奥三ツ倉から十方山へ延びる稜線。ほどなく稜線手前の急坂に差し掛かった。登りきると稜線の右先に頂上がある。稜線に出ると西からの風が強い。そのままケルンの手前まで直進した。黒いケルンは雪を被って真っ白になっていた。そこから頂上の標柱を目指して進んだ。尾根上を進もうとするが、どうしても右寄りになる。尾根上にある道を歩くのは難しい。数回、雪の穴に落ちた。大谷川入口から6時間余りで山頂に到着した。気温はマイナス4度。今日はどの方向も展望が良い。内黒峠への稜線の左に深入山が白く輝いていた。

稜線のケルン

「大谷川(オオダニゴウ)は十方山と奥三つ倉の鞍部の論所より、立岩貯水池へ流れている急峻な谷である。しかし渓には滝と呼ばれるほどのものもなく、危険な箇所もないので十方山の登降路として十分使える。入口より左谷との出会にあるイシの小屋まで、よく踏まれた小径がある。この小径は、ヒキジのオカの植林地へ登っているが、尾根の上部でのヤブこぎを厭わなければ、十方山南西尾根の積石(ケルン)の所に出る」(「西中国山地」桑原良敏)。

16:10三ツ倉
17:45瀬戸滝登山口
18:40立岩ダム

昭和59年遭難碑

 写真を撮りながら十方山南西の稜線を下った。稜線からは恐羅漢山とスキー場、焼杉山と広見山、京ツカ山と五里山が見える。スキー場の人の動きまで見えそうだ。ケルンを過ぎた所に昭和59年の遭難碑が頭を出していた。積雪は少しずつ減っているようだ。それでも遭難碑は背丈を越える高さだから雪は相当な量だろう。稜線を降りて、瀬戸滝登山口へ向かう登山道を下った。気温の上昇とともに雪が重たくなっている。足に錘をつけて歩いているような感じだ。カンジキに雪の塊が着いて離れない。真直ぐ南へ下ると尾根は左右に分かれる。左の尾根を下ると、大谷川入口まで尾根が続いている。頂上から2時間ほどで三ツ倉。三ツ倉の遭難碑までの登りがきつかった。昭和10年の遭難碑も雪で埋まっていた。

昭和10年遭難碑と十方山


十方山・瀬戸滝
分岐
スギの雄花

 尾根道から水場へ続くカラ谷へ入ると踏み跡が残っていた。三ツ倉から1時間半で登山口到着。県道に雪は10cmほど。県道をダムへ向かった。スギの雄花が赤茶色に膨らんでいる。もうすぐ弾けるだろう。貯水池の氷は岸に少し残っているだけになっている。水温が上がっているのだろう。朝には見えなかっためがひらスキー場の明かりが輝いている。暗くなってヘッドランプを点けた。明かりに驚いたのか、貯水池で休んでいた水鳥が騒いでいる。大谷川を過ぎて戸河内と吉和の境に来ると、朝には除雪していなかった戸河内側はすでに除雪されていた。日曜日でも除雪車を動かしているようだ。押ヶ垰集落があるので生活道路の確保のためだろう。吉和側はいつも除雪していない。

左戸河内・右吉和 県道境界付近

立岩貯水池 県道から



カシミールデータ
総沿面距離12.4km
標高差816m

区間沿面距離
立岩ダム
↓ 0.8km
大谷川入口
↓ 0.8km
左谷分岐
↓ 1.1km
1013標高
↓ 1.4km
十方山
↓ 2.4km
三ツ倉
↓ 2.5km
瀬戸滝登山口
↓ 3.4km
立岩ダム

大谷川

立岩山 尾根道から
樹林帯の道

登山道のブナ

ブナ帯

山頂方向

女鹿平山と冠山

立岩山と市間山

十方山頂上方向 稜線手前から
深入山と苅尾山

焼杉山と広見山

冠山

水場
立岩貯水池とめがひらスキー場
大谷川
大谷川
イシノコヤ
立岩山
ヒキジノオカ
キリイシノタキ
山頂方向
十方山
女鹿平山 冠山
立岩山
稜線方向
北東方向
稜線
市間山 立岩山
立岩山と日の平山
女鹿平山 冠山
冠山と黒ダキ山
十方山
十方山
奥三ツ倉
半四郎山 焼杉山
京ツカ山方向
旧羅漢山 恐羅漢山
S59年遭難碑
山頂方向
S10年遭難碑 三ツ倉
キリイシノタキ
十方山登山口
 
登路(黒線は緯線経線 間隔1分 WGS84 青線は磁北線)