7:00出発 晴れ 気温−2度
7:20瀬戸滝登山口
キツネ |
|
煌々と照らし出された女鹿平スキー場を過ぎて駄荷橋を渡ると、車一台が通れる除雪道になる。除雪は立野キャンプ場分岐までで、その先の県道296号線は30cmほど積もっていた。分岐付近に車を止めて出発。小松原橋は欄干近くまで雪がある。キツネの足跡が真っ直ぐに続いていた。ウサギを追っているのだろうか。
瀬戸滝入口の橋は雪の下に没している。「十方山 西中国山地国定公園」の幟旗が登山口だけでなく、県道沿いに立てられていた。昨年、幟旗を見かけなかったので、最近立てられたのだろう。
瀬戸滝分岐
|
雪道のクモ
|
それにしても、年末から今年にかけて雪が多い。瀬戸滝分岐を過ぎて尾根道を登り、トラバース道に出ると、雪は膝当たりまで埋まった。早々にカンジキを履いた。いつもは三ツ倉を過ぎた辺りでカンジキを履くのだが。
タヌキの足跡があった。雪道に2cm弱のクモが居た。じっとして動かない。何を待っているのだろう。冬のクモは石の下や落ち葉の中で休眠しているはずなのだが。冬でも活動するクモが居るようだ。日が射し始めた。天気は快晴。水場は雪で埋まっている。登山口から水場まで1時間余り、先が思いやられる。
ノウサギ |
|
ノウサギの足跡が横切っていた。沢を渡って尾根道に入ると、赤い目印が雪の上に出ていた。この辺りで1mを越える積雪だろう。ブナが雪に埋まっていた。
12:10三ツ倉
14:45十方山
雪道の目印 |
|
三ツ倉の手前付近で休んでいると、登山者が登ってきた。「踏み跡があったので助かりました」と言って、先に進んでラッセルをしていただいた。強力な援軍が現れたようだ。雪道にいい加減くたびれて、三ツ倉まで行ければいいかなと思っていたところだった。
三ツ倉の道標 |
|
前に踏み跡があると、気分が大分違ってくる。左右の展望が開け、黒ダキ山や下山林道の峠、女鹿平山、冠山、ナガオのオカと十方山などクッキリと見える。昼過ぎに三ツ倉到着。とっくに頂上についている時間だ。三ツ倉の道標は雪に埋もれかけていた。
三ツ倉からトラバースして尾根に出ようとすると、背丈ほどのセッピがせり出して尾根に上がれない。セッピを崩して這いつくばって尾根道へ出た。登るにつれて雪が締まってくるだろうと思っていたのだが、相変わらず湿った重い雪で登りは苦しい。しかし、相方の援軍に先に進んでいただき、大分楽をさせてもらった。
稜線への最後の登りの、足跡のない真っ白な雪の斜面が美しかった。2時前、頂上まで600mほどの稜線に出た。ここからは緩やかな登りだ。相方はタイムオーバーでここから降りるという。ラッセルに感謝して先へ進んだ。相方がいなければここまで登れなかっただろう。
腰上まで埋まる落とし穴 |
|
頂上は目の前にあったが、45分もかかった。頂上まで、幾つもの雪の落とし穴が隠されていた。7、8回は落ちた。落ちると腰の上まで埋まる。ササの上に軽く雪が乗っかっているようなところを踏むと落ちる。慎重に足を進めるが、落ちるときには落ちる。s59年の遭難碑は雪の下なのか見えない。やっと頂上に到着した。道標は昨年の台風で飛ばされ、柱が残っている。頂上は風が絶えず吹いて、雪を飛ばしているのだろう、さほど積もっていなかった。瀬戸滝登山口から7時間半かかった。気温は5度。
ノウサギ |
|
頂上からの眺めは素晴らしかった。快晴、無風で、モヤがなく見通しが利いた。無風の十方山は珍しい。いつも絶えず風が吹いている。
東側は市間山、立岩山、日の平山の稜線。南に女鹿平山と遠く冠山、手前には十方山から伸びる南西の稜線と直角に交わる黒ダキ山の稜線。西は焼杉山と旧羅漢、恐羅漢、ボーギノキビレと京ツカ山。その後ろに向半四郎山、半四郎山、焼杉山の後ろに頭を出している広見山。
頂上付近にもノウサギの足跡があった。
16:15三倉
17:25瀬戸滝登山口
17:50立野
サンインマイマイの殻 |
|
すっかり遅くなった。早々に下山した。奥三ツ倉からナガオのオカを通って降りようと思っていたが、この雪ではとても無理だ。帰りは登ってきた道を辿ったので、雪の落とし穴に落ちることはなかった。写真を撮りながらゆっくり降りた。下りは早かった。踏み跡を滑るように降りた。2時間半で瀬戸滝登山口に着いた。登りの三分の一の時間だった。
県道を歩いているとカタツムリがいた。この時期に居るのかと、思わずカメラに収めた。触ってみると空だった。殻の高さが高い特徴のサンインマイマイだ。細見谷と内黒峠から十方山への縦走路にも居た。十方山周辺はこの種のカタツムリが多いのだろう。
|
カシミールデータ
総沿面距離12.4km
標高差811m
区間沿面距離
立野
↓ 1.4km
瀬戸滝登山口
↓ 2.4km
三ツ倉
↓ 2.4km
十方山
↓ 4.8km
瀬戸滝登山口
↓ 1.4km
立野
|
|