7:55出発 曇りのち雨 12℃
8:20夏焼峠
8:50中之甲
9:55鞍部
数名の登山者が先行している。立山尾根から恐羅漢山へ登ったようだ。今日は天気が心配だ。予報が当たらなければ良いが。
牛小屋駐車場から10分ほどのところに石≠ニ書かれた石の道しるべがある。牛小屋谷の方へ矢印があるのだが、何があるのだろうか。20分ほどで夏焼峠。24年前に夏焼峠から砥石川山へ登ったのだが、全く覚えていない。少し先の砥石川山の分岐から中之甲へ降りた。途中、キツネかタヌキか新しい糞があった。
「中之甲とは珍しい地名である。中之甲という集落の名は川の呼称が
中河(ナカゴウ)
↓
中川(ナカノゴウ)
↓
中之甲(ナカノコウ)
と変化したものと思われる」(「西中国山地」桑原良敏)。
登山口から中之甲林道を少し上がると、昭和45年10月竣功の中之甲橋。中之甲橋から150mほどでホタノコヤの谷がある。谷を詰めて野田原(ノタノハラ)の頭手前の鞍部に出る予定だったが、林道の少し先に踏み跡があり、ホタノコヤに沿っている。踏み跡は赤テープのあるところで左岸に渡り、以降、ホタノコヤの左岸に沿ってある。
途中、石を積んだ炭焼き釜の跡があった。「中之甲の集落は現在、無人である。昭和二十年代までは、帝国製鉄の炭焼労務者の居住地で、小学校の分教場まであった」(「西中国山地」)。
10:05野田原の頭
10:45天杉山
天杉山
三等三角点 |

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小鳥の頭部 |

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中ノ川山
四等三角点 |

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鞍部手前にブナの老木があった。古いクマの爪痕も残っていた。踏み跡が消えるとまもなく鞍部。30mほどササを漕ぐと登山道に出た。鞍部から10分ほどで野田原の頭。途中、クマの古い糞があった。野田原の頭は林で展望はあまり利かない。林間から砥石川山が見える。北側へしっかりした径が続いている。奥匹見峡へ降りる径だろうか。
野田原の頭から天杉山の間は、大きなブナが多く、見所である。天杉山手前に杉の大木があった。御神木の札が挿してあった。30分ほどで天杉山。三等三角点、点名は天杉。
点の記の要図を見ると、中之甲から尾根を直接登る径があるようだ。頂上に踏み跡があったが茂っている。三角点の傍に小鳥の羽が散乱し、頭部の死骸があった。キツネの仕業だろうか。犯人は慌てて逃げたようだ。
中ノ川山・岩倉山分岐 |

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11:25中ノ川山
天杉山から中ノ川山まで尾根道が続く。登山道から岩倉山の尾根道がはっきりと見えた。40分ほどで岩倉山への分岐を過ぎると、5分ほどで中ノ川山。四等三角点、点名は中ノ甲。点の記の要図では、台所原への尾根道でなく、頂上から東側の中之甲林道から登る径になっている。林の間から恐羅漢山、羅漢山、焼杉山が見える。
12:05鳥越
12:25岩倉山
中ノ川山から分岐へ引き返し、岩倉山へ向かう。分岐には教育委員会の道標がある。匹見の教育委員会だろうか。分岐から急な下りになる。左側に広見山が見える。下るにつれてマツが多くなる。亀井谷林道に近づくと、紅葉の間から岩倉山の尾根道が目前に迫る。
天杉山登山口 鳥越 |

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岩倉山
三等三角点 |

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鳥越の小屋 |

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中ノ川山から1時間で鳥越鞍部の手前に出た。鞍部へ歩くとスグ左に径があるが、これは登山道ではないようだ。鞍部まで登ると林道は左右に分れ、右にトタンの小屋がある。小屋は雨よけになりそうだ。分れ径にテープを巻いた登山口がある。
ササを刈り取った急な尾根道を登る。径はヒノキの植林帯だが、まだ幼木なので見通しは良い。小さなトカゲがあわてて逃げ去った。径にはトカゲが多い。中腹の岩があるところで振り返ると、山は鮮やかな錦に染まっていた。鞍部から20分ほどで赤松林の岩倉山。山頂からは南側へ展望があり、広見山、旧羅漢山、恐羅漢山が見える。
三等三角点、点名は岩倉、点の記をみると、選点は明治28年で平成6年11月に更新されている。要図は現在の登山道になっている。
亀井谷林道
昭和55年竣工
フルハタ谷分岐 |

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13:30亀井谷奥橋
15:15台所原
だんだんと雲行きが怪しくなってきた。急いで下山し、林道へ出た。鳥越から45分ほどで亀井谷奥橋。右岸に踏み跡があり、ところどころテープが巻いてある。踏み跡がなくなると、径は対岸へ渡っている。テープを確認しながら進む。2時ごろポツリポツリと降り出した。2時30分ごろ、右岸に石垣があった。石垣の上は林道のような広い道になっている。木馬道の跡なのだろうか。石垣が崩れたところで左岸に渡り、すぐ右岸に渡る。
石垣からほどなく、33曲がりの分岐。右岸の小谷を渡ると急登のジグザク道になる。雨が本降りになった。ジグザクを数えながら登ると19番目は長いトラバース径になった。径はだんだんとササが覆い、腰まで濡れる。恐羅漢山、中ノ川山の分岐に出て、背丈を越えるササを漕ぐと台所原へ出た。5分ほどで中ノ甲林道終点へ到着。33曲がりの分岐から40分ほどかかった。
16:10夏焼峠
16:30牛小屋駐車場
中之甲林道終点付近は土場(木材集積場)になっており、広島森林管理署の案内板がある。管理林道は土場から、夏焼峠〜恐羅漢山の縦走路の手前200mほどのところまで伸びている。管理林道終点から縦走路への径がある。林道は台所原への近道として利用されている。台所原から40分ほどで縦走路へ出た。山に入ってから誰にも会わなかった。雨を避けたのかもしれない。
カシミールデータ
総沿面距離
21.1km
標高差581m
区間沿面距離
牛小屋駐車場
↓ 3.1km
中之甲
↓ 1.7km
野田原の頭
↓ 0.9km
天杉山
↓ 1.7km
中ノ川山
↓ 2.5km
岩倉山
↓ 4.2km
亀井谷奥橋
↓ 2.6km
台所原
↓ 3.1km
夏焼峠
↓ 1.3km
牛小屋駐車場
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