山歩き

オオ谷…寂地山…ヤブガ峠…容谷山
2017/5/28

寂地峡入口…オオ谷…寺床…寂地山…ミノコシ峠…右谷山(茅帽子山)…ヤブガ峠…容谷山…浦石川…寂地

■寂地山(ジャクジサン)1337m:山口県錦町大字宇佐(1233P・三角点右谷山の所在地) (岩国市)
■茅帽子山(カヤボウシヤマ・右谷山)1233.9m:山口県錦町大字宇佐(点の記・点名:鳥庭) (岩国市)
■容谷山(ヨウタニヤマ・鉢の敷山・鉢の浴山)1031.5m:山口県玖珂郡錦町大字宇佐字ハチノエキ(点の記) (岩国市)

寂地登山口バス停
国道から林道へ
堰堤に下りる
オオ谷左岸の林道
林道終点の橋
ワサビ田跡の石積
物置小屋
荒れたワサビ田跡
倒木で埋まるワサビ田
左岸の石垣の平坦地
倒木で埋まる谷
尾根を進む
カラマツ林の登山道に出る
寺床のカラマツ
展望地
鬼ヶ城山と羅漢山
冠山分岐
スギ林を進む
大沼田の丘付近から見る羅漢山
大沼田の丘西のブナ
寂地山
竜ケタキ分岐
鬼ヶ城山
ミノコシ峠
ミノコシ峠から見る羅漢山
ミノコシ山への分岐
右谷山西の展望地から安蔵寺山を望む
ヤブガ峠
ヤブガ峠から登る道
カリマタノ峠へ下りる道
容谷山
右に鬼ヶ城山
ヒノキ林を下る
コシアブラが群生する
カラスバ山と横吹山
橋へ下りる山道へ出る
浦石川に架かる鉄橋に出る
鉄橋の下で一休み
石垣のある分岐を上の道に進む
オソ越付近の林道 左に山道がある
5:40 寂地峡駐車場 気温7度 晴れ
 

6:10 常国登山口
6:35 オオ谷堰堤
9:00 寺床
9:30 冠山分岐
10:25 寂地山
11:35 ミノコシ峠
12:05 右谷山(茅帽子山)
12:45 ヤブガ峠
13:25 小五郎山分岐
13:45 容谷山
15:20 浦石川の鉄橋
15:55 オソ越 
16:25 寂地峡駐車場 


 朝は気温7度で肌寒い。駐車場から宇佐八幡宮前を通って車道に出ると、高鉢山に日が射していた。道路沿いにキショウブが咲いている。434号線に出ると、川岸にノイバラが群生していた。マタタビの花芽が出ている。

 宇佐川左岸に大きいフキの葉の群落がある。常国の寂地登山口バス停を過ぎ、高速道の下を通り、冠山トンネル入り口付近から右岸の林道に入る。コガクウツギが咲き、ケヤキに虫こぶが見られる。

 植林地に入ると、大きいカツラの木がある。ジャノウツ谷入口に、大きいマンシュウボダイジュがある。。「広島県にはシナノキ属は少ないが、後冠山南尾根の山口県側のオオ谷にマンシュウボダイジュがある。寺崎留吉著『日本植物図譜』によると日本ではここだけに分布しているとある」(「西中国山地」)。マンシュウボダイジュは庄原市、新見市にもあるようだ。

ジャノウツ谷入口のマンシュウボダイジュ
堰堤のマンシュウボダイジュ
寂地山のシナノキ

 ジャノウツ谷から少し進むと、オオ谷と左谷の合流点に堰堤がある。堰堤下からマンシュウボダイジュの若木が出ており、堰堤上で葉を観察できる。林道はオオ谷左岸に入る。草の繁る林道を進む。

 林道終点から山道に入ると、谷に壊れた木橋が架かっている。右岸の山道を進む。谷に野生化したワサビの葉が出ている。谷を進むと、ワサビ田跡の石積が残っている。8年前にここを通った時には、ワサビの栽培が行われていた。

 物置小屋の前には整然とワサビの葉が植えられていたのだが、今は放棄されている。谷を進むにつれ、岩や倒木が覆うようになる。土石流が倒木と岩を押し出したようだ。「赤禿造林地」の看板もなくなっていた。倒木や岩で覆われた谷に野生化したワサビが残っていた。

物置小屋とワサビ田 2009/9/27
ギンリョウソウ
ハウチワカエデ

 左岸の石垣の上にあがった。ここは小さい平坦地になっている。一休みして谷を進んだが、どこまでも倒木が塞ぐ。谷の上流に石積があったのだが、途中から尾根に上がった。ヒノキ林の尾根を登る。ギンリョウソウが多い。ハウチワカエデの幼木が見られる。谷から40分ほどでカラマツ林の登山道に出た。

 ほどなく平坦地の寺床を通過、カラマツが青く輝いていた。展望地で一休み。鬼ヶ城山、羅漢山が見える。ラジコン飛行場の空地が見える。登山道を進む。ユキザサが多く咲いている。30分ほどで冠山分岐。オオヤマレンゲ群生地、1282ピークを過ぎると、広高山分岐。分岐に大きいブナがある。

 スギの原生林を進む。大沼田ノ丘付近にミゾソバが群生している。林の間から羅漢山が見える。眼下にビニールハウスが見える。大きいブナのある林を通る。ブナが実を付けていた。ハスノハイチゴはツボミ。ナナカマドの花芽が伸びていた。

ブナの実
ユキザサ
コミネカエデ

 寺床から1時間半ほどで寂地山。山頂のテーブルの傍にシナノキがある。階段を下り、寂地林道分岐に出る。ニシノヤマタイミンガサの大きい葉が多い。1309ピーク(錦ヶ岳)の道標を過ぎ、竜ケタキへ下りる分岐を過ぎる。

 少し進むとシナノキがある。林間から鬼ヶ城山、羅漢山が見える。1235ピークの南を回り、階段を下り、寂地山から1時間ほどでミノコシ峠。峠から羅漢山が見える。道標に右谷山まで30分。

 ミノコシ山から上がる尾根のピークに、右谷山まで5分の道標がある。林が開け、鬼ヶ城山が眼前に見える。右谷山から西へ下り、1153ピークの展望地に出る。地形図では、ここから破線道が通っている。安蔵寺山、赤土山、香仙原、小五郎山の峯が見える。

ヒメナベワリ

 植林地を下り、ヤブガ峠。浦石川、小五郎山への道標がある。浦石川へ木の階段が下りている。964ピークに上がると、山道は緩やかに下る。雑木林の明るい山道を進み、ヤブガ峠から40分ほどで小五郎山分岐。小五郎山へ向かう山道は刈られているが、容谷山へは笹薮となる。1027ピークから植林地に入る。

 木目の滝上流に下りる分岐を過ぎ、植林地を登る。ヤブガ峠から1時間ほどで容谷山。鬼ヶ城山が眼前に見える。冠山の頭が見える。鬼ヶ城の長い峯の向こうに大峯山、板敷山が見える。林の間から右谷山が見える。

 山頂から少し引き返し、ヒノキ林の尾根を東へ下る。下って行くと、尾根の北側は若い植林地で、尾根上は薮になっている。尾根の南側を下る。林床にコシアブラの幼木が多くなる。

チゴユリ
ミズタビラコ

 ヒノキ林の平坦地で一休み。開けた所から右谷山から下りる尾根が見え、カラスバ山と横吹山が見える。尾根は笹薮と雑木林になる。しばらく下り、ヒノキ林に出る。植林地を下り、尾根を横切る山道に出た。山道を下り、鉄橋に出た。容谷山から1時間20分ほどだった。浦石川の涼しい谷で一休みした。

 鉄橋から山道を進むと分岐に出る。下流側の道を進む。コアジサイはまだツボミ。石垣の残る山道の分岐を上に進み、オソ越付近の林道に出た。峠口を過ぎると、開地に出る。鬼ヶ城山、羅漢山を望む。オソ越から30分ほどで、寂地峡入口に帰着。


キショウブ
ツルウメモドキ
マタタビ
タチカメバソウ
エンレイソウ
クロモジ
ニワトコ
サワフタギ
ハスノハイチゴ
コアジサイ
ヤマウルシ
サルトリイバラ
ヒメレンゲ
マムシグサ
コガクウツギ
ケヤキ
ヤブデマリ
ニシノヤマタイミンガサ
ナナカマド



地名考


 島根県に秋鹿郡(アイカ)がある。

 出雲風土記に秋鹿郡があり、「秋鹿と名付けるわけは、郡家の正北に秋鹿日女命(あきかひめ)が鎮座していらっしゃる。だから秋鹿という」とある。

 「所以號秋鹿者、郡家正北秋鹿日女命坐。故云秋鹿矣」(出雲風土記原文)。

 「佐田大社之記」(1684年)によると、秋鹿は足日でアシカとも呼んでいたという。


 常陸風土記に遇鹿(あふか)、安布賀(あふか)、相鹿(あふか)がある。

 「助川の駅家(すけかはのうまや)あり。昔は遇鹿(あふか)と号(なづ)く」

 「伊多久(いたく)の郷(さと)・布都奈(ふつな)・波取武(はずむ)の野・安布賀(あふか)の邑(むら)」

 「田の里より南に相鹿(あふか)、大生(おほふ)の里がある」


 肥前国風土記、松浦郡条には、逢鹿駅(あふか)の起源を次のように伝承する。  
 
 気長足姫尊が道で鹿に会った故に逢鹿駅と名付けた。
 
 「曩者 気長足姫尊 欲征伐新羅 行幸之時 於此道路 有鹿遇之 因名遇鹿駅」(肥前国風土記)。



 整理すると次のようになる。

 島根県 
 秋鹿(アイカ、アシカ)

 茨城県
 遇鹿(アフカ)
 安布賀(アフカ)
 相鹿(アフカ)

 佐賀県
 逢鹿(アフカ)


 遇鹿、相鹿、はアイカとも読め、現在はアイカと読んでいる場合が多い。

 佐賀県相鹿はオウカ
 茨城県相賀はアイガ
 三重県相賀はアイガ


 島根県秋鹿は「アヒカ」とも表される。茨城県や佐賀県のように「アフカ」であった可能性がある。日本の東と西で「アフカ」と呼ぶ地名があったことから、他の地域でもアフカ地名があったと思われる。

 島根県の阿佐山の東に生家(オブカ)があり、周辺に縄文、弥生遺跡が多い。アフカはオフカに転訛する場合がある。平家ヶ岳の東にアイガエキ、ヤブガ谷の地名、三段峡にヤブガサコがある。



 アイヌ語に以下がある。

 apka アプカ 雄鹿

 yapka ヤプカ 雄鹿

 アイヌ語地名
 アブカシャンベ沢 abuka 北海道
 アブカナイ川 abuka 北海道

 ap アプ 釣針 (aw アゥ 木或いは鹿角の枝) 
           (aw で釣針を作った)

 ay アイ 矢、とげ、イラクサ、カジキマグロのツノ

 ap-ka アプ・カ 角・鹿

 ay-ka アイ・カ 角・鹿

 aw アゥ 木や鹿角の枝 kir-aw キラゥ=角

 yaw=aw ヤゥ


 高知県上折渡の地名 薮が峠(ヤブガトウ)

 島根方言
 アイタロウ・アイノウオ=アイゴ(アイ=棘)

 宮古方言アイミャン=アイゴ  

 青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島・富山・岐阜・岡山・宮崎 アイコ=ミヤマイラクサ


 今帰仁方言
 パイ pai 針
 ヤブー はり(鍼)(鍼灸をする人)
 ヤフー jahuu 櫂

 首里・那覇方言
 チンバーイ ciNbaai 金針の意。鍼。

 ヲゥ‐ 牡

 今帰仁方言
 ウー 雄
 ウーマー 雄馬

 宮古方言
 ヤイ jay 槍

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カシミール3Dデータ

総沿面距離19.4km
標高差880m

区間沿面距離
寂地峡駐車場
↓ 6.0km
寺床
↓ 2.9km
寂地山
↓ 4.8km
ヤブガ峠
↓ 1.9km
容谷山
↓ 3.8km
寂地峡駐車場
 

容谷山から見た鬼ヶ城山
容谷山から見た冠山の頭
カラスバ山と横吹山
槇原から羅漢山を望む
 
登路(「カシミール3D」+「地理院地図」より)