山歩き

伴蔵…寂地峡…ヌタの谷…寺床
2016/9/11

伴蔵…ラジコン飛行場…ようたあ林道…高速道陸橋…寂地峡…ヌタの谷…寺床…登山道…伴蔵

伴蔵の牛舎
林道法面のクロボク土
レンゲツツジ大群落の石碑
ラジコン飛行場
ラジコン飛行場からミノコシ峠が見える
ラジコン飛行場の安山岩=割ると鋭く剥がれる
有刺鉄線から林に入る
県境の山道に出る
ようたあ林道に出る
ようたあ林道から植林地の古道に下りる
鉄塔を過ぎると高速道陸橋
陸橋に出る 下の道は一般道に出る
高速道の先に見える寺床
竹薮を抜けると古道に出る
民家裏から車道に出た
寂地峡入口から見た竜ケタキ
斜滝
岩盤のヌタの谷入口
土砂で埋まる下の堰堤
右手に林道の鉄骨が見える
上の林道からヌタの谷に入る
ヌタの谷の茶碗
水か涸れる
草薮に出る
1082P
笹が刈られた寺床
54番鉄塔からチェリーゴルフ場を望む
登山道東側の伐採地を下る
6:30 伴蔵 気温15度 曇後晴れ
 

6:55 ラジコン飛行場
7:35 ようたあ林道
8:10 高速道陸橋
8:40 寂地峡
9:45 ヌタの谷
10:10 寂地林道
12:05 1082P
13:00 寺床
13:15 1164P
14:10 54番鉄塔
14:40 伴蔵


 伴蔵を出発、静かな牛舎の横を通ると、入口から休んでいる牛が見える。ラジコン飛行場に上がる林道に入る。ツリフネソウがたくさん咲いている。林道の法面に厚いクロボク土が露出している。林道は途中でイシキド峠に上がる道に分岐する。冠高原レンゲツツジ大群落の石碑がある。

 15分ほどでラジコン飛行場に出た。ここは展望が良い。松ノ木峠から上がる登山道尾根から右谷山までの尾根が続いている。ミノコシ峠は大きく窪んでいるのが分かる。ラジコン飛行場の小屋の前の法面に安山岩が露出している。叩いてみると薄く鋭く剥がれる。

 冠山安山岩は冠高原だけでなく、鬼ヶ城山の南側のお鉢山遺跡(アカナメラの水源)にもある。オハチ山と馬山の間の163番鉄塔の北の鉄塔を結ぶ山道上にもあった。縄文期に鏃に加工した原石がかなり広く分布していたようだ。山口県側では松ノ木峠南の75・76番鉄塔の下にも露出している。冠高原の安山岩原石は三葛にも大量に運ばれている。

ラジコン飛行場の層状の安山岩
針山西の163番鉄塔北の層状の岩

 ラジコン飛行場から有刺鉄線を跨いで林に入る。伴蔵川水源を進む。県境に出ると山道に合流する。県境尾根のこの付近には明瞭な山道が残っている。山道を少し進み、途中から西へ下る。植林地を下りヨウタア林道に出た。ヨウタア林道を南へ進むと、赤いテープの目印がある。そこから少し下ると、植林地の中の山道に出る。地形図にある破線道である。

 山道をジグザグに下る。イノシシの掘り返した道が続く。高圧線鉄塔の横を通り、手摺をU字に下って25分ほどで陸橋に出た。高速道の東側に車道が通っており、北側のガードと繋がっているようだ。高速道の先に寺床の峯が見える。高速横のクリの木が一杯実を付けていた。

 陸橋から竹薮を抜けると古道に出る。植林地の山道を下ると民家の横を通る。墓所に出た所で道が消失、民家の裏手に出てから道に出た。道沿いにヒガンバナが咲いている。車道を下ると、竜ケタキが見えてくる。15分ほどで寂地峡。キャップサイトで一休み。

アケボノソウ
ヒカゲミツバ

 寂地峡を上がる車道を進む。堰堤を過ぎると斜滝が見える。40分ほどで遊歩道入口。ヌタの谷を見ると入口は岩盤の谷であった。岩盤を越えると堰堤が見える。堰堤に昭和58年治山事業とある。33年前のものである。堰堤の上にもう一つ堰堤があった。上・下の堰堤には土砂が溜まっている。

 谷を進むと右手の崖上に鉄骨が見える。30分ほどで上の林道に出た。林道から植林地のヌタの谷を進む。上部は間伐した倒木が多くなる。915ピークの北西付近に欠けた瀬戸物茶碗が転がっていた。やがて水流が消え、水源に入る。谷が消えて、さらに進むと草薮の谷に変わる。やがて笹原に変わり、破線道のピークに出た。破線道を進み、ヌタの谷から2時間余りで1082ピーク。

 7年前、1082ピークから下っていると、四頭のイノシシを見たことがある。その付近はイノシシが掘り返し、破線道はイノシシの痕跡が多く残っていた。

ヤマジノホトトギス
ママコナ

 1082ピークから山道を進み、急な破線道を上がって寺床に出た。笹が刈ってあった。半月前に通ったときは刈ってなかった。所々刈られた笹の登山道を下る。1時間ほどで登山道から54番鉄塔に出た。そこからチェリーゴルフ場の建物が見える。

 山道の東側の伐採跡を下る。ツクツクボウシが鳴いていた。爆音が聞こえる。草薮の手前で林に入り、登山道に出た。国道に出ると、ラジコン飛行場の上空を旋回、急降下をくりかえす爆音のそれが見えた。

 

ヒガンバナ
ミズタビラコ
アキチョウジ
ベニバナボロギク
ギボウシ
フシグロセンノウ
ツリガネニンジン
ヌルデ
ツリフネソウ
ミヤマシキミ
ニシノヤマタイミンガサ
カシワバハグマ
クマノミズキ
高速道沿いのクリ
オオマルバノテンニンソウ
ツルアリドウシ


地名考

 
西中国山地地形方言にヌタ、ノタがある。

 ヌタ 湿地。沼田。イノシシが体についているシラミを取るため集まる湿地をヌタ場という。
 
 ノタ・ノダ 湿地。野田。ソータと同じ(以上「西中国山地」)。


 冠高原の東にヌタスヤマと呼ぶ地名がある。この付近は現在、チェリーゴルフ場になっている。地形図を見ると、等高線の間隔が広く、池が散在している。ゴルフ場ができる前は湿地のような所であったと思われる。
 ヌタスマヤのヌタは湿地のことであろう。

 犬戻峡のヌタの谷には湿地の地形はないようだ。イノシシのヌタ場があった谷の意ではないだろうか。偶然かもしれないが、水源の尾根でイノシシを見かけたことがあるが、この谷に下りて行った。


 広辞苑で「ぬた(沼田)」は沼地、どろ、ひじ、猪の臥床、湿田、「にた」は柔らかく、どろどろしているさま、山腹の湿地、沼田とある。

 ヌタ=粘土 静岡・長野
 ヌタスリ=泥だらけ 神奈川
 ノタ=泥 長野・徳島・長崎

 ニタ=湿地 栃木・鹿児島

 ヌタ、ニタは全国的に共通の意味をもっていることが分かる。

 ヌタは魚肉や蔬菜などを酢味噌で和えた食品、ぬたなます、かきあえとある(広辞苑)。

 食品のヌタも湿地を意味するヌタが語源と思われる。


 アイヌ語にnutap(ヌタプ)、nitat(ニタッ)がある。

 nutap 川の湾曲内の土地・山下の川沿いの平地。

 nitat 湿地・やち・林間の湿地
 (以上アイヌ語小辞典)

 ヌタ、ニタ、アイヌ語のnutap、nitat は共通の意味を持っているように思われる。全国的に共通の言語の土台があったのではないか。

 近辺のヌタ地名に以下がある。

 ヌタ=沼田(広島・岡山・山口)
 ニタ=島根=仁田


 首里・那覇・今帰仁・宮古地方では「野」を「ヌ」と発音することがある。

 野原(ヌー・ヌバリ) 宮古
 野原の火事(ヌーヤキ) 宮古
 野蒜(ヌビイ・ヌビルー) 宮古・今帰仁
 野山(ヌヤマ) 首里・那覇


 西中国山地に以下の地名がある。

 ヌタノ原、オオノタ谷、コノタのギシ、ノタガ原、ノタノグイメガマの谷、ノダ などである。

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カシミール3Dデータ

総沿面距離13.1km
標高差738m

区間沿面距離

伴蔵
↓ 4.3km
寂地峡
↓ 2.6km
ヌタの谷
↓ 2.9km
寺床
↓ 3.3km
伴蔵
 

 
 
 
 
カシミール3Dでシームレス地質図が利用できるようになった。番号は凡例番号

1230:中期中新世-後期中新世(N2)のアルカリ苦鉄質火山岩類(約1500万年前〜700万年前に噴火したKやNaに富む火山の岩石)(安山岩・玄武岩類)
1331:後期白亜紀(K2)の花崗岩 説明: 約1億年前〜6500万年前にマグマが地下の深いところで冷えて固まった花崗岩
1040:中期中新世-後期中新世(N2)の非アルカリ苦鉄質火山岩類(約1500万年前〜700万年前に噴火した火山の岩石)(安山岩・玄武岩類)

赤線はGPS軌跡

鏃に加工された安山岩は1230に多いが1331にも分布している。

カシミール3Dで植生図が利用できるようになった。
 
 
寂地峡入口から見た竜ケタキ
54番鉄塔からチェリーゴルフ場を望む 背後に板敷山が見える
 
登路(「カシミール3D」+「地理院地図」より)