6:45 中津谷 曇り後晴れ 気温20度
7:00 不栗付橋
8:00 857三角点=小滝
8:35 44番鉄塔
10:00 大向林道
10:15 銅山林道
10:25 沼の原分岐
11:25 沼長トロ山
11:55 オセキガ峠
12:50 991三角点=角兵衛
13:35 長浜
14:00 出合橋
14:50 トロン谷落口
15:20 中津谷
中津谷から488号線を進む。488号線は島根県側が通行止めになっている。不栗付橋を渡ると送電線鉄塔への入口。植林地を登ると、15分ほどで42番鉄塔。送電線が中津谷川を越えて41番鉄塔に延びている。
送電線はさらに延びて、吉和川を越えた山の上に鉄塔が見える。そこから少し進むと770ピークの伐採地に出る。吉和の民家が見え、北側には植林地の先に43、44番鉄塔が続いている。東側には雲が掛かる女鹿平山が見える。
次の43番鉄塔は女鹿平山の頭が覗くが、植林地に囲まれている。そこから山道を西へ進む。10分ほどで857三角点。点名は「小滝」。字名は「畑」。
山道に落ちたヤドリギ |
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オカトラノオ |
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尾根の山道を北へ進む。昨日の台風でヤドリギが落ちていた。小滝から25分ほどで44番鉄塔。ここは冠山への展望地になっている。雲の掛かる冠山の左手にクルソン岩がはっきり見える。晴れていればウシロカムリ、広高山も見えそうである。
44番鉄塔から山道を進むと、下に作業道が通っていた。45番鉄塔は展望がない。北へ下ると山道は作業道で消失。作業道を進み46番鉄塔に上がる。北側へ鉄塔が林立しているのが見える。南側から山道が入っているが、46番鉄塔で消失している。
作業道へ下りて北へ進むが、この作業道は東へ下りていた。引き返して、西側の作業道に回りこむ。アサギマダラがヒヨドリバナに留っていた。羽を見たがマークはなかった。作業道の水溜りにオタマジャクシが一杯いた。
ヒヨドリバナのアサギマダラ |
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アサクラザンショウ |
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途中から山道に入り47番鉄塔に出る。山道から作業道に出て、薮を登り48番鉄塔に出た。山道は東側を通っていた。そこから西側の作業道を通り、大向林道に出た。不栗付橋から3時間ほどであった。
オカトラノオの咲く大向林道をを進む。15分ほどで角兵衛の墓。オオバギボウシが咲いている。送電線の下の銅山林道を下る。林道入口に「平成13年度民有林林道開設事業 林道銅山線 吉和村」とある。
10分ほどで沼の原分岐。ヒノ谷水源の平坦地の小川に入る。この谷は産卵期にアマゴがのぼる川である。鬱蒼とした植林地の沼の原は、気温19度でひんやりしている。ヤマアジサイが咲く谷を進む。
ヤマジノホトトギス |
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ダンコウバイ |
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沼の原の途中から、沼長トロ山から下りる小谷に入る。沼の原分岐から1時間ほどで山頂。少し休憩して、植林地の尾根を西へ下る。小道が入る登山口に下り、少し進んで大向林道の登山口に出た。山頂から30分ほどで、お関の墓のあるオセキガ峠。
この辺り、「吉和西」の造林地になっている。以前はなかった「おせきの墓」の石碑が立っている。お茶や酒が供えられ、お参りする人がいるようだ。
お関の墓から尾根に入る林道に進む。林道はすぐに分岐し、左へ進む。次の分岐を右へ進む。送電線が南東へ延びている。林道はU字に曲がり、南の尾根へ延びている。この林道は深い草薮と化している。
クマによるものか、スギの皮剥ぎの跡が見られる。草薮を分けて進み、峠から1時間ほどで角兵衛三角点に出た。近くの薮にマムシの子が潜んでいた。
角兵衛から西の小尾根を下る。点々とブナがある。出先の先端は岩尾根になっている。40分ほどで長浜に下りた。尾根の先端は小石の川原になっている。冷水で顔を洗って国道を進む。川中の岩にオオバギボウシが咲いていた。
川にルアーによる釣り人が入っていた。20分ほどで出合橋。トチノキが実を付けている。オモ川と小川の合流点下流は白く泡立っていた。いつもより大分水量が多い。キハダの青い実が葉ごと落ちていた。
トロン谷落口に下りてみた。落口上流は小石の浅瀬で、下流は岩の急流になっている。川の中ほどまであった鉄の橋は流されてなくなっていた。国道へ上がる踏み跡は上の方で薮になっていた。
不栗付橋の下に白いオオバギボウシが咲いている。ミツバウツギが実を付ける。道路沿いにウバユリが花芽を付け、ヒメコウゾが赤い実を付けていた。
キツリフネ |
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オオバギボウシ |
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ノリウツギ |
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ヨツバヒヨドリ |
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トチの実 |
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落下したキハダの青い実 |
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岩場のオオバギボウシ 中津谷川 |
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ウバユリ |
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ヒメコウゾ |
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■地名考
●沼長トロ山(ヌマナガトロヤマ)
nokan-to-oro
ノカ・ト・ロ
小・沼・の所
沼長トロは沼+長トロの合成地名と思われる。
『佐伯郡廿ヶ村郷邑記』(1806年)の「杖立御境」の項に次のようにある。
「石州の往来棒杭あり。石州比喜美村浜田領の境なり。此往来深山にて常に蛭蜂沼有り、難所也。郷中より□也。佐井の塔村佐西郡(佐伯郡)山腹に有沼地其大サ如湖。廻其沼通于石見州。或は施竹木於沼上て人馬往来。自吉和村赴石州之路有り。大山、日米加比良山、往此山路より通り、私記女鹿平山とも書」
石州街道はオオマチ谷筋を通っていた。オモ川を通る車道は昭和13年頃できたものである。吉和と石州の往来はオセキガ峠を越えた。角兵衛の墓はヒノ谷とオオマチ谷の水源に位置する。現在もこの付近は沼のような湿地を形成している。
ヌカ・ノカは小さいを意味する。
千葉県 ヌガアメ 細かい雨=糠雨
茨木県 ヌガ=こまかい
奄美大島 ノカアムィ=小雨
青森県 ヌカゴ ムカゴ 零余子
糠星・糠穂・糠蝿・糠蚊
アイヌ語にも同様の意がある。
aye-nokan アイ・ノカン とげ・小さい
numi-nokan ヌミ・ノカン 粒・小さい
nokan-nay ノカン・ナイ 小・川
nukan-nay ヌカン・ナイ 小石・川=糠内
西中国山地に以下の地名がある。
ナガエキ(盛太ヶ岳南アシ谷水源の枝谷)
ナガエキ(大将陣山西立河内川水源の枝谷)
カヤノガ峠(立岩貯水池)
●オセキガ峠(セキガ峠・お関の墓)
周辺地名
押ヶ峠
御境
安蔵寺山周辺の地名
狼岩
オオゼリ
香仙原
鈴ノ大谷山周辺の地名
押ヶ峠・オシガ谷
馬ノ背
ヨコセ谷
セキトウエキ
聖山周辺の地名
オシガエキ
ホテのタキ
hotenao ホテナオ 小狼の神が自ら歌った謡
(アイヌ神謡集 hote-inaw ホテナウ 狼・神)
●トロン谷
トロン谷落口は、落口上流が小石の浅瀬、下流は岩の急流である。深瀬の瀞ではない。トロン谷水源には湿地のバイケソウ群落がある。
神奈川 ドロンドロン=泥だらけ
徳之島 ドル=泥
静岡県 ドンボ=沼
石見・浜田・出雲 ドベ=泥
出雲 ドンド 淵
ドブ 下水溝
ドンブチ 水溜り)
ドベチャ=泥水
西中国山地近くの地名
沼長トロ
頓原(トンバラ・吉和)
カシミール3Dデータ
総沿面距離17.0km
標高差396m
区間沿面距離
中津谷
↓ 6.2km
大向林道
↓ 2.4km
沼長トロ山
↓ 0.9km
オセキガ峠
↓ 1.5km
角兵衛三角点
↓ 6.0km
中津谷
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