山歩き

中津谷川…小川林道…冠山…ウシオ谷
2013/9/16

中津谷…出合橋…奥出合橋…林道終点…水源標柱…冠山…クルソン谷…汐原…中津谷

■冠山(カムリヤマ・コウソンカムリ)1339m:広島県佐伯郡吉和村字吉和西(点の記) (廿日市市)

中津谷から国道を進む
国道を塞ぐ倒木
不栗付橋
ウオキリ谷上流の橋
小川・オモ川落口
出合橋
魚切林道工事の看板
小川右岸の柵
小川林道を草が覆う
ミズノミ谷
奥出合橋 前方はシナノキ谷
コブドチ谷
毛部田橋
冠山とウシロカムリ山
小川林道終点
ホン谷の山道へ入る
ホン谷
ホン谷水源の朽ちた標柱
冠山

   広見山         恐羅漢山       十方山

風で落ちたブナの実
落ちたハウチワカエデ
落ちたキハダの実
クルソン谷
ツルニンジン
ミツバアケビ
6:10 中津谷 晴れ 気温18度
 

6:25 不栗付橋
7:05 出合橋
7:55 奥出合橋
9:00 小川林道終点
9:40 水源標柱
9:45 冠山南登山道分岐
10:10 冠山
11:20 クルソン谷落口
11:50 冠山登山口
12:10 汐原
12:35 中津谷


 中津谷から国道488号線を進む。中津谷川の水量はそれほど多くない。オオマチ谷を過ぎた先で、倒木が国道を塞いでいた。台風で倒れたようだ。その先に鉄塔へ上がる道がある。不栗付橋を渡ると、ここにも鉄塔への道がある。左岸を進む。

 トロン谷へ下りる道がある。以前は下に橋が架かっていたが、今はどうなっているだろうか。サカサデノ谷は岩の小谷である。ウオキリ谷落口の上流に、鉄の橋が架かっているが、鉄板で塞がれている。

 小川、オモ川の合流点に出る。小川全域はフライ専用エリアとなっている。1時間ほどで出合橋に到着。川は静かであった。小川林道に入る。大きいヒキガエルが濡れた道路に寝そべる。

ミツバウツギ
ベニバナボロギク

 橋に出ると林道工事の看板がある。3465万円で林道魚切線の工事が行われている。工期は年末まで。3年前にはチャウズ谷落口北の尾根上が終点だったから、今はもっと西へ延びているだろう。

 小川右岸に入ると進入禁止の柵がある。左右に植林された杉が伸びはじめ、車道を草が覆いはじめている。シシウドと同じ位の高さのウバユリがある。アシガ谷付近で橋を渡り、左岸を進む。ここにもヒキガエルが林道に出ている。ミズノミ谷を過ぎ、出合橋から50分ほどで奥出合橋。

 シナノキ谷左岸に林道が入る。この谷にはシナノキは無いようだ。ヤマハンノキの茂る出合で一休み。シラグチ谷左岸を進む。コブドチ谷は入口に小滝があり、左岸に踏み跡がある。谷の奥には珍しくオヒョウニレがある。ケブタの谷が下りるウマダテ橋を渡り、毛部田橋を渡る。

ヌルデ
オトコエシ

 ケブタの谷をUターンして、ブドウゴヤ谷に入る。ウシロカムリ山、冠山が見えてくる。ブドウゴヤ谷を渡ると林道終点。「クマに注意」「冠山登山道」の標柱がある。林道からホン谷の山道に入る。

 山道に沿って、黄色のテープが続いている。何度か谷を渡る。40分ほどで水源の朽ちた標柱に出た。この辺り、大沼ヶ原と呼ぶ。潅木帯を抜けて、冠山南登山道に出た。木に「→小川林道」のテープが巻いてある。すぐ先の南側に源流碑がある。

 ササ原を進み30分ほどで山頂に到着。展望地に出ると風が強く、寒いほどだった。恐羅漢山、十方山の峯が見える。早々にクルソン谷へ下る。強風でブナの実がたくさん落ちてる。キハダの、まだ緑色の実も多く落ちている。

ミカエリソウ
170cmのウバユリ

 1時間ほどでクルソン谷落口。するどい機械音が山に響く。おそらく魚切林道の工事だろう。、林道は大分西へ進んでいるようだ。木橋を渡り、植林地に入る。エンコウ谷、チャウズ谷、ヒキアゲ谷を通り、タキガ休ミの懸崖を下る。

 山頂から1時間半ほどで登山口に出た。汐原から国道の遊歩道を進む。中津谷の615三角点に寄ってみたが、見当たらなかった。

ツリフネソウ
キツリフネ
林道のヒキガエル
チドリノキ
アサクラザンショウ
ツリバナ
ヤマハンノキ
クマシデ
サルナシ
ヤマブドウ
アケボノソウ
アキチョウジ


地名考

 日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。

 アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。

 西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と思われ、またアイヌ語地名が存在することは、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。

 吉和には旧石器から縄文、弥生、古墳、中世へと継続する遺跡がある。縄文期に形成された地名は、現代に引き継がれたと考えられる。


 冠山の呼び名は『西中国山地』に次のようにある。

★1725年『吉和村御建野山腰林帳』
 「高そん加むり山」

★1825年『芸藩通志』吉和村絵図
 「冠山」

★江戸末期『吉和村絵図』
 「カンムリ」
 「ウシロカムリ」


 「高そん加むり山」は冠山のことで、「高そん加むり山」「ウシロカムリ」から類推すると、「冠山」は「カムリヤマ」と呼ばれていたと思われる。


●冠山(カムリヤマ) 
 kamuy-nupuri
 カムリ
 神・山


●高そん加むり山(コウソンカムリヤマ)
 samaykur-san-kamuy-nupuri
 クルサンカムリ
 サマイクル神が・下りる・神・山


●ウシロカムリヤマ(後冠山)
 samaykur-osi-rok-kamuy-nupuri
 オシロカムリ
 サマイクル神の・後に・座る・神・山


 クルソン佛岩は『吉和村御建野山腰林帳』(1725年)に「来留尊佛」、『佐伯郡廿ヶ村郷邑記』(1806年)『安芸国佐伯郡図』(1810年)には「クルソン仏石」の名がある(『西中国山地』)。

●クルソン佛岩(クルソンホトケイワ)
 samaykur-san-nupuri-ohonto-ke-us-iwa
 クルサンホトケイワ
 サマイクル神が・下りる・山・尻の・所・にある・岩


●クルソン谷
 samaykur-san-pet
 クルサン
 サマイクル神が・下りる・川

 サマユンクルは、アイヌの伝説の主人公、オキクルミ神と一緒に登場し悪役にも英雄にもなる。

 クルソン地名は山口県の狗留孫山(御岳)、狗留孫山、宮崎県の狗留孫神社などがある。サマイクル神は縄文の神かもしれない。

●ローソク岩
 poro-yuk-sotki-us-iwa
 ロウソクイワ
 大きい・鹿の・寝床・ある・岩


●オトウゴヤ谷
 atusa-nupuri-ko-yan-pet
 アトウコヤ
 裸の・山・に向かって・上がる・川

 オトウゴヤ谷は東側から冠山に上がる谷である。縄文期に草木の無い岩山であったと思われる。


●大沼ヶ原(オオヌマガハラ)
 poro-yuk-numa-us-ka-hur
 ポロヌマカフル
 大きい・鹿・毛・多い・上の・丘


●大沼田ノ丘(オオヌマタノオカ)
 poro-yuk-numa-ta-no-oka
 ポロヌマタノオカ
 大きい・鹿・毛・そこに・たいへん・多い


●ウシオ谷
 usisi-ot-nay
 ウシオ
 蹄・多い・川


●雨杉山(アマスギヤマ)
 a-ma-supki-riyam
 アマスキヤム
 我ら・焼く・茅原の・越年場

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カシミール3Dデータ

総沿面距離18.9km
標高差733m

区間沿面距離

中津谷
↓ 4.5km
出合橋
↓ 6.3km
林道終点
↓ 1.8km
冠山
↓ 4.9km
汐原
↓ 1.4km
中津谷
 

 
 
 
 
冠山とウシロカムリ山
冠山から
       広見山               恐羅漢山              十方山                         市間山
登路(薄茶は900m超 茶は1000m超)  「カシミール3D」+「国土地理院『ウォッちず』12500」より