6:35 立河内 曇り後晴れ 気温7度
7:05 ジャノ谷
7:45 シモジロエ
8:40 タツ岩
9:40 大将陣山
9:50 ヤグラタキ
10:35 登山道
11:05 ササ尾根
13:00 オオ峠
14:00 804m三角点
15:30 城将山
17:10 傍示ヶ峠
17:35 立河内
立河内三角点の北の車道を出発。北側に大岡山が見え、手前の立河内川に沿って民家が並ぶ。「たちがわち橋」を渡って、立河内川右岸の車道を進む。左岸に中山入江観音の小社がある。口休橋を渡り、林道立河内線に入る。右岸に新道が出来ているが、左岸の旧道を進む。
周辺が伐採されて、堰堤の工事中であった。旧道は堰堤の下に沈むようだ。ジョウダバタの小谷が新道の水路から落ちている。ホン谷とジャノ谷の合流点手前で、旧道から新道に出た。
橋を渡って、植林地のジャノ谷に入る。昨日の雨で谷は急流となっている。左岸の山道を進む。堰堤の手前の木橋を渡るが、水は橋の上を流れている。堰堤を越えると、ワサビ田跡の石積みがある。次の木橋を渡って左岸を進むと、石積みがあり、その先に堰堤がある。
ジャノ谷の石積み |
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ツルリンドウ |
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次の木橋を渡ると、右岸に涸れたナガエキが落ちている。植林地の道を進むと、谷に長い石積みが続く。左岸の植林道を進み、シモジロエの谷に出た。落口下流に木橋が架かっている。山道は植林地のシモジロエの右岸を大きく回り、急な谷の右岸に上がっている。
しばらく右岸を登って谷の分岐に入ると、植林地になる。右の涸れ谷を登る。大分上がった所にナマスガ溢の標識があった。シモジロエの右谷はナマスガエキと呼ぶようだ。谷に大岩があり、そこから水音が聞こえた。左岸に目立つ大岩があった。これがタツ岩のようだった。岩の中央に大きいケヤキが生えている。
ケヤキが生えるタツ岩 |
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コナラの爪痕 |
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尾根に散乱するコナラの枝 |
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コナラのクマ棚 |
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涸れた小谷を登り、ササ薮を分けて尾根に出た。植林地の尾根からササ尾根を進む。前方に大将陣山が見えてくる。コナラの枝が折られて散乱している。木の上にクマ棚が残り、幹に爪痕があった。尾根にクマ棚が続く。南から上がる登山道と合流し、ササの山頂に到着。出発して3時間ほどであった。
山頂から10分ほどで東のヤグラタキに下りた。霞が掛かっていたが展望は良い。正面に秀麗な羅漢山が見え、手前眼下に上沼田の集落がある。左手に鬼ヶ城山から冠山への峯峰。右端に城将山と馬糞ヶ岳。
山頂尾根とヤグラタキの間から下って、ヤグラタキの下に出た。ヤグラタキの下は10mほどの岩壁になっている。そこから大将陣山の下を横切るように進んだ。上に岩が見えたので登ってみた。大将陣山の南面は東西に大岩が続く懸崖となっている。「西中国山地」の地図では南面の懸崖をヤグラタキとしているので、おそらく東面でなく、南面の懸崖がヤグラタキであろう。
登山道に出て、植林地の山道を下った。阿曽地付近からササ尾根に出た。所々、植林地の尾根になるが、ササの薮尾根が続く。林間から城将山が見える。植林地のオオ峠を通り、尾根に出てから3時間かかって804m三角点に着いた。三角点から少しササ薮を進むと、植林地の尾根道に変わる。804m三角点から1時間半ほどで城将山に着いた。
山頂の岩に上がると、平家ヶ岳東面への展望がある。その右に鈴ノ大谷山が見える。山頂から急坂を下る。植林地の尾根を通り、ロープの張られた急坂を下る。石垣のある登山口に出た。林道に出ると、谷の右岸に小社の平野神社がある。廃屋のある坂を下って車道に出た。
オモ川左岸の車道を進み、傍示ヶ峠の三角点に寄った。前方に大岡山が見える。傍示ヶ峠は緩やかに下る。河内神社の前を通り、出発点に帰着。
サルトリイバラ |
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オオバショウマ |
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ナンテン |
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登山口の平野神社 |
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ヒノ丸山と民家 |
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林道の廃屋 大野下 |
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左入道 759m三角点 |
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傍示ヶ峠三角点 |
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■地名考
日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。
アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。
西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と思われ、またアイヌ語地名が存在することは、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。
高津川周辺は古代遺跡が多い。縄文から近世につながる遺跡もある。縄文時代に成立した地名が現代に引き継がれていると考えられる。亀原には古墳時代の亀原遺跡があり、土師器、須恵器が出土している。
高津川沿いの縄文・弥生遺跡から縄文土器、弥生土器、石鏃、石錘、石斧などが出土している。
立河内周辺の遺跡
★五味田遺跡(ゴミタ 六日市 野中)
縄文土器(晩期) 石鏃
★中野遺跡(ナカノ 六日市 野中)
弥生土器 石鏃
★迫遺跡(サコ 六日市 久保田)
サヌカイト片(縄文か弥生)
須恵器(古墳)
★弥勒遺跡(ミロク 六日市 久保田)
土師器・須恵器(古墳)
★六日市経塚(キョウヅカ 六日市 観音山)
経塚
★中薮遺跡(ナカヤブ 六日市 中薮)
生産遺跡
★九郎原T遺跡(クロウバラ 九郎原 溝手)
縄文土器(早期・後期・晩期)
石錘・スクレイパー・石斧・石鏃(縄文か弥生)
弥生土器・磨製石剣・石剣状石製品
★九郎原U遺跡(クロウバラ 藏木 九郎原)
縄文土器・石斧
★沖番遺跡(オキバン 六日市 九郎原 沖番)
打製石斧・サヌカイト(縄文か弥生)
★藏木観音堂下遺跡(クラキカンノンドウ 藏木 利光)
石匙未製品・石斧
弥生土器
★旧役場屋敷遺跡(藏木 藤根)
石鏃
●大将陣山(ダイショウジンヤマ・ダイショウチンヤマ)
●大将軍山(ダイショウグンヤマ)
「『防長地下上申』(1749年)須川村の隣村道程の項に大将陣(チン)ヤマとある。わざわざ『陣』という字にチンとルビが振ってあるのはどう解釈したらよいのか。また同書の須川村隣村境目書の項には大将軍山とある」(『西中国山地』桑原良敏)。
●アゾウジ山(大将陣山の島根県の呼称)
●ヤグラダキ
ダイショウジン、ダイショウチン、ヤグラタキの地名は、山頂直下の懸崖に由来すると思われる。
●立河内川(タチゴウチガワ)
●ジャノ谷
●カミジロエ
●シモジロエ
●ナマスガエキ(カミジロエ上流)
●タツ岩
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山頂北端の大岩 |
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山頂北の大岩 |
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山頂北の大岩の上面 |
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下から見た山頂の岩 |
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山頂下の尾根の岩 |
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●城将山(ジョウショウサン)
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城将山に大岩が点在する。ジョウショウはこれらの岩を指していると思われる。
カシミール3Dデータ
総沿面距離18.1km
標高差702m
区間沿面距離
立河内
↓ 4.0km
大将陣山
↓ 4.0km
オオ峠
↓ 3.9km
城将山
↓ 3.6km
傍示ヶ峠
↓ 2.6km
立河内
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