6:10 ワル谷入口 曇り 気温10度
6:45 馬庭峠
6:50 鶏石
7:20 イワイ谷林道
8:25 東牛首
9:30 源七タキ
10:10林道終点
10:30 三段ナメラ
11:10 青笹山西の鞍部
11:20 青笹山
11:25 28番鉄塔
11:50 西牛首
11:40 ホリワリ谷
13:20 ワル谷(楢乱杉)
ワル谷入口付近を出発。周辺は別荘地で、スギ林の中に使われていない古い小屋が二棟あった。ワル谷の入口に「楢乱杉」造林地の掲示板がある。この辺りの地籍は「ナラミダレスギ」と呼ぶようだ。右岸に林道が入っていた。林道を進むと真っ直ぐ伸びたスギが林立し、伐採されたスギの丸太の山が置かれていた。
スギ林の間を奥へ進むと、「馬庭峠」造林地の看板がある。林道がワル谷水源に入ると終点。水源のスギ林の谷を進む。30分ほどでスギ林の馬庭峠に出た。峠を越えると右岸に掘り下げた道がある。この道を進むと間もなく、三角形の頭が割れた岩がある。鶏石と呼ぶ。
そこから古道を下ると林道に出る。林道は920ピークの東へ延びているが、その先は3年前には行き止まりであった。古道は林道の南側に続いていたので、そこへ入ると、薮の道が東へ入っていた。途中から古道と別れてスギ林を南へ下った。林床にシロモジが多い。20分ほどでイワイ谷の林道に出た。
林道の開地から青笹山から下りる尾根と東牛首が見える。林道は西へ延びているが、イワイ谷水源の林道の分岐を東へ下りる。林道は水流が掘り下げた道になっていた。右岸へ渡る橋が埋まり、水は橋の上を流れている。小谷を渡るところに古い、大きい石垣が残っていた。往還道の跡であろうか。
ヤブデマリ |
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東牛首に出ると、以前無かった新しい舗装路が西へ上がっていた。舗装路はまだ進入禁止になっている。東牛首に中山造林地の看板がある。舗装路を下ると「平成21年度太田川林業地基幹線大谷2工区開設工事」の掲示がある。さらに下ると「平成20年度林道所山青笹線」の掲示があった。コムギ谷に沿う植林地の車道を下る。所々、ミズナラが見られる。
カシゴヤ峠の手前に、アオザサ谷へ下りる林道がある。コナラの葉が出る林道を回り、コムギ谷に架かる橋を渡る。ちょうどそこは、アオザサ谷の落口でもあった。入口に青笹川・樽川全面禁漁の木野川漁業組合の立て札がある。
青笹川・樽川禁猟区の立て札 |
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木野川漁業協同組合によると、「青笹川と樽川の合流点より林道青笹線沿い青笹川上流へ2500メートルの所にある地籍調査標柱までの区間」が禁漁とあるので、アオザサ谷より下流、もしくはコムギ谷を樽川と呼んでいるようだ。
川の合流点のアオザサ谷左岸の尾根の先端部は懸崖となっている。この懸崖は源七タキへ続く長い岩尾根であった。アオザサ谷は岩盤を下りる谷である。右岸にも懸崖がある。林道を進むと左岸の上の方に古道と思われる石垣があった。高圧線の下に鉄塔道が両岸に上がっている。スギ林の中にミズナラがある。
舗装路は左岸だけで、橋を渡ると土の笹道となる。植林地に石垣のある林道を進む。林道の終点の末端に石積みがあり、谷の分岐を左に進む。左岸の植林地に作業道のような道が入っている。石積を過ぎると虫所造林地の立て札がある。そこから少し進むとナメラの谷となる。
炭焼き跡の石積 三段ナメラ上 |
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ミヤマガマズミ |
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この辺りを三段ナメラと呼ぶが、段々のナメラの小谷が長く続いており、「段々ナメラ」の谷である。ナメラの岩にクロモジの花がたくさん落ちていた。ナメラが終わると水源の谷となる。左岸に炭焼き跡の石垣がある。サンショウの花が咲いていた。谷の分岐を右へ進み、鞍部へ上がると、なんと舗装路が通っていた。舗装路は西へ延びている。東牛首から入る舗装路は青笹山西の鞍部を通り、タタバ川の方へ下りていた。
ブナとミズナラの林を登る。10分ほどで山頂に出た。山頂から28番鉄塔に進む。開地から板敷山が見える。引き返して西牛首へ下りる。広葉樹林を進み、植林地の端から薮と化した小尾根を下る。展望地から篠ヶ原山から東牛首へ続く尾根、その後ろに小室井山が見える。
ヒメコウゾ |
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薮を抜けて西牛首へ出た。峠は谷地の薮となり、西側に建物の基礎が残っている。峠からホリワリ谷右岸の林道を進む。あちこちイノシシの掘り返した跡がある。古い石垣の残る道である。途中、小尾根を下りる道があった。林道は小谷の末端で崩壊していた。深く抉られた谷を下り、ホリワリ谷に出た。
ホリワリ谷左岸に林道が通っていた。林道の崩壊地点からホリワリ谷まで、小谷を下りていた林道は原形を失っていた。石垣のある左岸の林道を進むと、砂の採取場に出た。そこから別荘地を通り国道488号線に出た。
チゴユリ |
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ギンリョウソウ |
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イワガラミ |
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ヤマフジ |
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クサイチゴ |
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ヤブヘビイチゴ |
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キブシ |
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コガクウツギ |
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ミツバウツギ |
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■地名考
日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。
アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。
西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と思われ、またアイヌ語地名が存在することは、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。
●馬庭峠(ウマニワノタオ)
●鶏石(ニワトリイシ)
●チキリ女(チキリメ・鶏石別名)
●牛首(ウシクビ)
●アオザサ谷
●青笹山(アオザサヤマ)
昭和64年の植生調査では、周辺はタラノキ−クマイチゴ群落となっている。その後植林化された。また周辺にはクリ−ミズナラ群落がある。
●三段ナメラ(サンダンナメラ)
ナメラ谷は西中国山地に多い地名である。
●源七タキ(ゲンシチタキ)
●コムギ谷
●楢乱杉(ナラミダレスギ)
●イタシキ谷
●板敷山(イタシキヤマ)
●ホリワリ谷
●アベ谷
●カシゴヤ峠(カシゴヤタオ)
●タカゴヤ
●篠ケ原山(ササガハラヤマ)
●ナカノゴウ川
●ワル谷
カシミール3Dデータ
総沿面距離16.3km
標高差462m
区間沿面距離
ワル谷入口
↓ 1.2km
馬庭峠
↓ 3.3km
東牛首
↓ 7.8km
青笹山
↓ 1.0km
西牛首
↓ 3.0km
ワル谷入口
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