山歩き

裏匹見…御境…小郷山…シモコ谷
2011/11/13

裏匹見…鉄塔道…島大林道…488号線…御境…小郷山…鉄塔道…シモコ谷林道…赤谷林道…裏匹見

■小郷山(コゴウヤマ)1121.3m:島根県美濃郡匹見町大字匹見字赤谷 (益田市)

裏匹見峡入口
41番鉄塔への入口
尾根から見える赤谷
階段を登る
41番鉄塔から見た裏匹見
林の尾根道
掘下げた山道
南側から上る山道
尾根上の石垣
尾根の南側の植林地を進む
ヌタ場
島根大林道に出た
国道の看板
御境
山道が崩落
小郷山
65番鉄塔
65番鉄塔から見た島大林道の尾根
西へ延びる送電線
66番鉄塔から見える立岩山(赤谷山)
アカマツ林を進む
67番鉄塔から見える雲の掛かる大神ヶ岳
植林地を下る
ススキで覆われた69番鉄塔と赤谷山
シモコ谷の橋 鉄塔への入口
7:00 裏匹見入口 曇り 気温13度
 

7:15 鉄塔への入口
7:50 41番鉄塔
8:35 38番鉄塔 
9:35 島根大林道 
9:55 御境 
10:50 小郷山 
11:35 66番鉄塔 
12:40 シモコ谷=鉄橋
12:50 シモコ谷橋 
13:25 赤谷林道入口 
13:35 裏匹見 


 裏匹見峡の駐車場を出発。気温13度で寒くはない。488号線を進み、赤谷に架かる小河橋を渡ると、国道はそこから全面通行止めとなっていた。茶色になったクマシデの果穂がたくさんぶら下がっている。国道を少し進むと、涸れた小谷の入口に中電の41番鉄塔への標柱が立っている。 

 涸谷の右岸のガレのジグザグ道を登る。ヤブツバキの山道を進むと、100mほどで道は左岸に渡る。左岸の山道は涸谷へ下りて消失。谷を進むと左岸を下る枝道がある。さらに谷を進むと、左岸に尾根に上がる山道があった。

 ほどなく尾根の鉄塔道に出た。上空に送電線が通っている。開けた所から赤谷の山が見えるが、ガスで遠くが霞んでいる。蜘蛛の巣が張るアカマツの小木がある階段の道を進むと間もなく41番鉄塔に出た。西側へ展望があるが、裏匹見の谷はガスが下りて霞む。

クマシデ
ヤブツバキ

 雑木の鉄塔道を進む。林の中にアカマツが点々とある。40番鉄塔に出た。ミヤマシキミは赤い果実のものと花芽を付けたものがある。掘下げた道を進み39番鉄塔へ。さらに尾根を進むと南側から掘下げた道が上がっていた。鉄塔道は37番鉄塔の北側を通る。イヌブナやイタヤカエデの落葉が多い。

 36番鉄塔を過ぎて進むと、尾根上に石垣が見える。何のための石垣か見当がつかない。山道は尾根を少しジグザグに登り、尾根を越えて南側のヒノキの植林地に入る。35番、34番鉄塔への標柱がある。山道が掘り返され、水の溜まったヌタ場があった。中電の標柱のある島根大林道に出た。鉄塔への入口から2時間半ほどであった。

カマツカ
ヤブコウジ

 島大林道を進むとまもなく488号線に出た。「島根大学農学部附属 匹見演習林」の看板がある。道端にアキノキリンソウの花がまだ残っていた。通行止めの筈の国道を進むと、前方からオートバイが二台、通り過ぎて行った。小郷山方向は濃いガスで全く視界が利かない。ガスの中に高圧線鉄塔が浮かぶ。まもなく御境に着いた。

 御境の広島県側も濃いガスに覆われていた。少し休憩して峠から山道を登った。展望地の鉄塔に出たが、見えるはずの五里山は雲の中であった。10時半前、匹見の里から突然タイコが響き始めた。何かの催しが始まったようだ。

 途中、山道が10mほど崩落していた。小郷山の直下から尾根に這い上がる。御境から1時間ほどで山頂に出たが、少し休憩して視界の無い頂から早々に下山。

 鉄塔道を北へ進むと山道が合流。小郷山北の尾根を下ると、ガスの中に65番鉄塔が現れた。東側にさきほど歩いた島根大林道のある尾根が見える。裏匹見の方向は低く立ち込めた雲とガスで霞む。送電線が西へ延びている。

ミヤマシキミ
ミヤマシキミ
ムラサキシキブ

 鉄塔道を西へ進む。66番鉄塔から開けた赤谷側への展望が広がるが、やはりガスで霞む。立岩山(赤谷山)はなんとか見えた。道を進むとアカマツの林になっていた。67番鉄塔手前にヌタ場があった。尾根はアカマツが多い。67番鉄塔から雲の掛かる大神ヶ岳が見えた。

 アカマツの多い尾根を進み68番鉄塔へ。北側に春日山が見える。道は尾根を下り、植林地に入った。山道はどんどん下り、途中に69番への標柱がある。林の間から69番鉄塔が見える。さらに下って、ススキの薮の69番鉄塔に出た。南に赤谷山が見える。送電線が西へ延びる。

 ススキの薮を突っ切ると山道に出た。鉄塔から15分ほどでシモコ谷に架かる鉄の橋に出た。シモコ谷林道に中電の標柱がある。林道を下り、赤谷に架かるシモコ谷橋に出た。「林道下古谷線」の表示がある。そこから30分ほどで国道488号線に出た。

シモコ谷林道
シモコ谷橋
林道 下古谷線
 
ツルリンドウ
イヌツゲ
フユイチゴ
ヤブヘビイチゴ
クサギ
ソヨゴ
サルトリイバラ
ミヤマママコナ


地名考

 日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。

 アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。

 西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と考えられ、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。


 匹見町は縄文銀座と呼ばれるほど縄文遺跡の多いところである。とくに裏匹見峡の下流に遺跡が集中している。紙祖川の石ヶ坪遺跡からは、縄文時代に網漁に使われた石錘がたくさん出土している。縄文期に名付けられた地名が現代まで継続している可能性がある。

 小郷山(コゴウヤマ)は北側にコゴウ谷があるので、コゴウ谷の山の意であると考えられる。コゴウの呼び名が縄文期からの地名であれば次のような意が考えられる。


●コゴウ谷
 ko-kot
 コ・コッ
 子の・谷

 ココッ → コゴウ の転訛。

 コゴウ谷は赤谷の最下流の支流である。赤谷の支流の谷=子の谷の意味が含まれていると考えられる。

 『日本語とアイヌ語の起源』(鳴海日出志・中西出版)に次のようにある。

 ko コ (親からみた)子ども

 kokow ココウ …の婿(娘の夫)
 
 kosmaci コシマチ 嫁(息子の妻)

 ko (甲類)こども(万葉集)

 ko 息子(三重県)

 kodo 息子(鹿児島県)

 kodora 息子(奈良県)

 『沙流方言アイヌ語辞典』(田村すず子・草風館)に「kokow」があり、「婿」の意。
 アイヌ語十勝方言に「kosmaci」がある。

 
●赤谷(アカタニ)
 akka
 アッカ
 水(の谷)

 アッカ → アカ の転訛。

 次のようなアイヌ語地名がある。

 空知川の赤平(アカビラ)
 wakka-pira
 ワッカ・ピラ
 水・崖

 岩手県の安家(アッカ)
 akka
 アッカ
 水

 樺太の赤沢(アカサワ)
 wakka-hure-nay
 ワッカ・フレ・ナイ
 水・赤い・沢

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カシミール3Dデータ

総沿面距離13.7km
標高差797m

区間沿面距離
裏匹見
↓ 4.4km
島根大林道
↓ 2.6km
小郷山
↓ 3.0km
シモコ谷
↓ 3.7km
裏匹見
 

 


島根大林道の尾根  65番鉄塔から
西へ延びる送電線  65番鉄塔から
67番鉄塔から
                         大神ヶ岳                              赤谷山
カシミール3D+植生図(環境省「第2回自然環境保全基礎調査 植生調査」から) 
1:クロモジ−ブナ群集  10:ブナ−ミズナラ群落 11:クリ−ミズナラ群落 12:アカシデ−イヌシデ群落 
8・15:タラノキ−クマイチゴ群落 17:サカキ−ウラジロガシ群集 46:スギ・ヒノキ植林 44:アカマツ群落
登路(薄茶は900m超 茶は1000m超)  「カシミール3D」+「国土地理院『ウォッちず』12500」より