山歩き

ジャノウツ谷…冠山登山道…寂地山…常国
2011/10/23

常国上…ジャノウツ谷…1164P…寺床…土滝山…寂地山…錦ヶ岳…マゴヒチ谷…寂地林道…寂地登山口バス亭…常国上

■寂地山(ジャクジサン)1337m:山口県錦町大字宇佐(1233P・三角点右谷山の所在地) (岩国市)

国道から宇佐川水源に上がる林道
以前林道の入口にあったボダイジュの看板
スギ林の林道を進む
ジャノウツ谷右岸の入口にあるマンシュウボダイジュ
ワサビ田跡の石積み ジャノウツ谷
谷の上部のボダイジュ
スギの倒木の谷
登山道のブナ
カラマツ林を進む
平坦地の寺床
冠山分岐
ブナの登山道を進む
寂地山
錦ヶ岳
マゴヒチ谷水源を下る
岩の谷を下る
岩の谷が続く
マゴヒチ谷の小滝
山道の石積み
マゴヒチ谷落口
林道に出た
林道の展望地から見える山
常国の寂地登山口バス停
7:05 ソマノ谷落口 雨のち曇り 気温13度
 
ツルリンドウ

7:20 ジャノウツ谷
8:25 冠山登山道
9:20 1164P 
9:40 寺床
10:05 土滝山
10:10 冠山分岐
11:15 寂地山
11:30 錦ヶ岳=1309P
13:25 寂地林道終点
14:30 林道から山道へ
15:05 寂地登山口バス停
15:10 常国高架下


 小雨の中をソマノ谷落口の高速道の高架下を出発。高架下にヤマハンノキがある。434号線を進むと宇佐川の水源に入る林道がある。林道の入口にあったマンシュウボダイジュの看板は風で飛ばされたのか無くなっていた。右手に冠山トンネルの入口が見える。 

 スギ林の林道を進むと、10分ほどでジャノウツ谷。入口の左手にマンシュウボダイジュがある。涸れた谷を上がっていくとボダイジュの葉が点々と落ちている。ワサビ田跡の石積みがあるが、水は流れていない。谷の最上部のワサビ田跡の左岸にボダイジュの木があった。

マンシュウボダイジュの葉
ナンキンナナカマド

 そこから少し上の谷はスギの倒木で埋まっている。右岸のスギ林の中に逃げて、鞍部の登山道に出た。スギ林の登山道を進むと、西側からカラマツ林が上がっていた。958ピークはアカマツがある。西側がヒノキ林の登山道を進む。大きいブナがある。ガマズミの赤い実が雨にぬれて光る。根の階段を登り、カラマツ林の1164ピークに出た。

 ピークから少し下って、登山道のカラマツ林を登ると寺床。ここから常国へ下る尾根道があるが、踏み跡は薄い。寺床を過ぎるとカラマツは消え、広葉樹の林が続く。小岩の所で休んでいるとシジュウカラの群れが集まって通り過ぎて行った。尾根の登山道は深い林に変わる。ツツジの赤い葉が鮮やかであった。

ガマズミ
シジュウカラの群れがやってきた

 大きいブナやスギの横を通り、冠山の分岐に出た。葉が枯れたユキザサの赤い実が残る。登山道を寂地山へ進んだ。道は雨で池のようになっていた。クロモジの黄色の葉が目立つ。道はブナとスギの原生林に入る。ガスで煙る登山道を進む。大沼田の丘を通り、ガクガク山分岐を過ぎると寂地山。

 霧の登山道を下った。15分ほどで1309ピークの錦ヶ岳、そこから道を少し下り、マゴヒチ谷の水源を下った。薮は無く、ブナとスギの林を下り水流のある谷へ下りた。緩やかな谷はだんだんと岩の急流に変わった。西の1196ピークから下りる谷の分岐の手前に植林道が横切っていた。西側の小尾根が切り開かれていた。

ユキザサ
クロモジ
ハスノハイチゴ

 左岸の山道を下った。谷の分岐は滝となって合流していた。山道のスギにピンクのテープが巻いてある。山道は薮のところで一端谷に下り、少し下った所で左岸の植林地に道が続く。小滝を過ぎて、谷沿いの山道に出た。山道は石積みの横を通り、ニシオク谷を渡って寂地林道に出た。

 林道の展望地から見える山々は、点々と紅く染まり始めていた。林道に所々落ちているマツカサの中に、古い食痕のあるものがあった。林道がU字にカーブする地点から踏み跡を下った。北から下りる小谷の所で、山道は分かりにくくなっている。小谷を渡って植林地を東に進む。竹林のクシノ谷左岸を南に進むと古い林道に出た。そこからまもなく国道の寂地登山口バス停。昔はこのバス停が寂地山の登山口だったようだ。

マツカサの食痕
タンナサワフタギ
フウリンウメモドキ
モミジガサ
マルバノホロシ
ムラサキシキブ
アサクラザンショウ
カマズミ
コマユミ
 
常国の宇佐川左岸の河内神社

 



地名考

 日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。

 アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。

 西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と考えられ、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。


  寂地山はもともと「じゃくじ山」と平仮名で書かれていて、後に漢字を当てたものである。「寂地」としたため「ジャクチ」の呼び名が通用するようになった。

 「寂地山は『防長地下上申』『防長風土注進案』いずれにも『じゃくじ山』と平仮名で書かれているが、寂地山の字が当てられたのはいつの頃からであろうか。明治の有名な地理書、吉田東伍著『大日本知名辞典』には寂地嶽となっているが、おそらく明治になってからであろう。『寂地山』の字を当てたため『ジャクチ山』と読む人が多くなりこれが通用するようになった」

 「寂地山の入口にあたる宇佐の村里のすぐ横に竜ヶ懸崖(リュウガタキ)の尖峯があり山頂に祠がある。この祠はもともと、石神(ジャクジ)を祭ったものであり、それが山名になったものではなかろうか」(「西中国山地」桑原良敏)。

 寂地山は寂地嶽とも呼ばれたようだが、「嶽」が懸崖のことであれば、山頂には懸崖が無いので、「嶽」はリュウガタキのことと思われる。寂地山の「寂地」はリュウガタキの懸崖を表わしている。


●ジャクジサン(寂地山)
 sa-kus-san
 サ・クシ・サン
 頭の・向こうの・山

 アイヌ語「sa」は「頭」の意で、尾根の先端の懸崖のことである。

 リュウガタキと似た地形が細見谷のザザラのタキである。尾根の末端が岩の懸崖となって細見谷へ落ちている。

●ザザラのタキ(細見谷)
 sa-sara-taki
 サ・サラ・タキ
 頭の・地があらわれている・タキ(懸崖)


 次のようなアイヌ語地名がある。

 札幌の琴似川
 sa-kus-kotnei
 シャクシコトニ

 i-sara-nupuri
 イサラヌプリ
 それの・地があらわれている・山(禿山)

 アイヌ語「sa」は「シャ」に転訛する場合があるようだ。

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カシミール3Dデータ

マムシグサ

総沿面距離13.6km
標高差762m

区間沿面距離
常国
↓ 3.6km
寺床
↓ 3.0km
寂地山
↓ 2.8km
寂地林道終点
↓ 4.2km
常国
 

 


寂地山へ登山道を進む
寂地林道からみた寂地川
カシミール3D+植生図(環境省「第2回自然環境保全基礎調査 植生調査」から) 
1:クロモジ−ブナ群集 2:スギ−ブナ群集 3:ブナ−ミズナラ群落 4:ジュウモンジシダ−サワグルミ群集 
5:アカマツ群落 10:ブナ−ミズナラ群落 24・43:スギ・ヒノキ植林
登路(薄茶は900m超 茶は1000m超)  「カシミール3D」+「国土地理院『ウォッちず』12500」より