山歩き

2009/11/21
浦石橋
2010/11/21
浦石峡
2017/5/28
オオ谷・ヤブガ峠

柳瀬…コヨウタニ川…容谷山…カリマタノ峠 2009/11/7
柳瀬…宇佐川…コヨウタニ川…784P…容谷山(鉢の敷山)…カリマタノ峠…容谷越…アシ谷林道…柳瀬

■784ピーク(浦石)784m:山口県玖珂郡錦町大字宇佐字立石奥(点の記) (岩国市)
■容谷山(ヨウタニヤマ・鉢の敷山・鉢の浴山)1031.5m:山口県玖珂郡錦町大字宇佐字ハチノエキ(点の記) (岩国市)

柳ヶ瀬橋から見える十王山と高速道の橋
オオ谷落口
柳瀬の石原
柳瀬から見える高鉢山
柳瀬西側の削られた山
柳瀬南側の先端部
宇佐川上流へ
アシ谷落口
ハマゴ川(容谷川)落口
新ヒノオ橋から見たヒノオ橋
高速道下のコヨウタニ川
山道から見える懸崖
高鉢山
展望岩から見た鬼ヶ城山
薮を抜けるとブナが現われる
容谷山(鉢の敷山・鉢の浴山)
カリマタノ峠への分岐
911ピークからカリマタノ峠へ下る
アシ谷と高鉢山
6:35 柳瀬 晴れ 気温7度
 
ヤクシソウ

7:40 コヨウタニ川入口
8:30 車道
10:15 784P
11:10 容谷山(鉢の敷山)
11:40 カリマタ分岐
13:15 カリマタノ峠
13:40 容谷越
14:05 アシ谷林道
15:30 柳瀬


 柳ヶ瀬橋付近を出発。橋からオオ谷に架かる高速道が見える。橋の下流が旧高津川が流れていた河川争奪地点である。資材置き場の横の小道を降りると柳瀬に下りる。川に下りると右岸に涸れているオオ谷の落口ある。川床を下流へ歩いてみると、水流は左岸にあり、右岸は石の重なる川原となっている。

 川原から高鉢山が見える。柳瀬の西側の山の斜面が露出している。増水時に水が削り取った跡である。崩落を防ぐための金属性のネットが張ってある。南側の曲流の先端部も浸食が進んでいた。柳瀬の曲流地名はまだ成長しているようにみえた。

 引き返して宇佐川上流へ進む。アシ谷落口を通り、その先で壁に阻まれ、一旦車道に上がる。健康村から谷へ降りると容谷川の入口である。木の橋を渡って右岸へ、もう一度木橋を渡り左岸を上がると車道のある「新ひのお橋」に出る。すぐ上流に古い「ひのを橋」がある。この二つの橋の間に落ちているのがコヨウタニ川である。宇佐川の落口は小滝となっている。

ムラサキシキブ
ヤブムラサキ
ホトケノザ

 浦石の車道を進むと小容谷川に橋があり、そこから谷へ下りた。ゴミの多い小さい谷である。左岸に道がある。道は谷の平坦地で終わっていた。車道の橋を潜ると高速道の下に出る。さらに車道の橋下を通り、橋上に出た。地形図では車道が見えないが、高速道の北側に車道がある。

 容谷2号橋の左岸の踏み跡を進む。道はすぐ谷道と山道に分かれる。谷道は地形図の破線道のようだ。テープのあった山道を進んだ。上に懸崖が見える。天狗タキと思われる。高鉢山が大きく見える。道はヒノキ林の小木を通り、コヨウタニ川水源を横切って地形図の破線道と合流する。この道は薮となっているので谷道を進んだ方が良いかもしれない。もっとも合流点からの尾根道はサルトリイバラや棘の多い歩きにくい薮道となっている。

 岩をいくつか越えて展望岩に出た。鬼ヶ城山の長い裾野の手前を高速道が走る。ヒノキの小木林がコヨウタニ川水源から山頂に上がっている。スギ林に入ってようやく薮を抜けた。ブナが現われる。尾根の途中のスギ林の中に784三角点がある。植林地の尾根を進み、登山口から2時間半ほどで容谷山。

サルトリイバラ
サンショウ
マムシグサ

 東側に展望があるが、あいにくガスが掛かっていた。すぐ隣の茅帽子(右谷山)、カラスバ山、横吹山の峯は見えるが、その先の寂地山は雲が掛かる。鬼ヶ城山が大きく見える。植林地の尾根を下る。ササの下にクマ糞があった。30分ほどでカリマタノ峠への分岐出た。

 分岐を西へ下って行くと容谷川水源の紅葉が素晴らしかった。長いササ薮が続く。急坂を下る。911ピークへの登りに入り、振り返ると展望が広がった。容谷山と今降りてきた分岐の尾根が目前に見える。左手に茅帽子山がある。ササ薮を抜けて、ようやくカリマタノ峠に下りた。

 峠からヨウ谷水源の植林地のトラバース道を通り、容谷越に出た。植林地の道に点々とテープがある。容谷川とアシ谷の間の尾根を下ると、道標のある分岐に出る。分岐から大きいスギ林のあるアシ谷水源に下りる。テープに沿って下ると崩壊した林道に出る。アシ谷林道のユリノキが大きい葉を黄色に染めていた。

アシ谷林道のユリノキ
柳瀬南の賽乃神


地名考

 日本の縄文語(日本列島共通語)を受け継いだのは、アイヌ語系民族であった。

 アイヌ語によって西日本の古い地名が合理的に説明できることは、その一つの証でもある。

 西中国山地にアイヌ語地名が存在することは、その地名は縄文時代から呼ばれていた可能性のある地名と思われ、またアイヌ語地名が存在することは、その地名の周辺に縄文遺跡が存在することを予見している。


●天狗タキ
 e-tu-un-kus-tak-i
 エ・ト・ウン・クシ・タク・イ 
 頭が・山・に入り込んでいる・向こうの・岩の・所

●ハマゴ川(容谷川)
 pa-mak-o-pet 
 パ・マク・オ・ペッ 
 頭・の奥・に入る・川

 山頂や山腹にある懸崖に天狗の名があるが、アイヌ語では「頭が山に入り込んでいる」と表現する。

 容谷川は「西中国山地」ではハマゴ川となっている。「浜子川」と表わしている。

●ヨウ谷(容谷川)
 y-o-pet
 イ・オ・ペッ
 それ・多い・川

●コヨウタニ川
 husko-y-o-pet
 フシコ・イ・オ・ペッ
 古い(元の)・ヨウ谷

 ヨウ谷はハマゴ川(容谷川)水源の右岸の谷であるが、容谷川をヨウ谷と呼んでいたと思われる。ヨウ谷とコヨウタニ川は、アイヌ語では対となる地名である。最初、コヨウタニ川がヨウ谷と呼ばれ、ハマゴ川がヨウ谷と呼ばれるようになって、コヨウタニ川に呼び名が変わったと思われる。

 「それ多い川」とはアイヌ語ではヘビを指す場合が多い。ハマゴ川、コヨウタニ川の川口の宇佐川付近にヘビが多かったことから生まれた地名と思われる。


●容谷越(ヨウタニゴシ)
 y-o-pet-kus-i
 イ・オ・ペッ・クシ・イ
 ヨウ谷を・通る・所

 「越」(コシ)はアイヌ語の「クシ」の転訛と思われる。周辺ではミノコシ谷、クシノ谷、ジャクジ川(寂地川)、オクアシ谷などが、アイヌ語の「クシ」を含む地名である。

●容谷山(ヨウタニヤマ・鉢の敷山・鉢の浴山)
 y-o-pet-nupuri
 イ・オ・ペッ・ヌプリ
 ヨウ谷の・山

 鉢の敷山(ハチノシキヤマ)
 has-noski
 ハシ・ノシキ
 潅木・の中

 鉢の浴山(ハチノエキヤマ)
 has-noski-ekimne
 ハシ・ノシキ・エキムネ
 潅木・の中の・山へ行く

柳瀬と阿武山 太田川の広島市安佐北区付近
南上から見た柳瀬

●柳瀬(ヤナセ)
 yan-nay-setur
 ヤン・ナイ・セトウル
 陸へ上がる・川の・後

 高津川が宇佐川に争奪された後の曲流地形である。

●高鉢山(タカハチヤマ)
 tukap-an-sir
 トカプ・アン・シリ
 釣り針・の反対側の・山

 tukap-a-si の転訛。

●阿武山(アブサン・広島市安佐北区の山)
 ap-san-nupuri
 アプ・サン・ヌプリ
 釣り針・岬の・山

 広島市と宇佐郷の同じ柳瀬地名に、アイヌ語で「釣り針」の意を持つ山があるのは偶然とも思えない。川の曲流地形を釣り針に連想させている。広島市の太田川の柳瀬は阿武山に向って「釣り針状の岬」が伸びている。それが阿武山の由来である。

 宇佐郷の柳瀬は西側に突き出ているが、その反対側にあるのが高鉢山である。

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カシミールデータ

アキノキリンソウ

総沿面距離16.2km
標高差744m

区間沿面距離
柳瀬
↓ 6.2km
容谷山(鉢の敷山)
↓ 3.0km
カリマタノ峠
↓ 0.6km
容谷越
↓ 6.4km
柳瀬
  

 
 
茅帽子山(右谷山)とカラスバ山  容谷山から
カリマタノ峠へ下る分岐の西尾根から見たハマゴ川水源
茅帽子山(右谷山) 分岐尾根 容谷山(鉢の敷山)  911ピーク北の展望地から
登路(薄茶は900m超 茶は1000m超)  「カシミール3D」+「国土地理院『ウォッちず』12500」より