山歩き

柴木…三段峡…サバノ頭 2008/1/14
シワギ…三段峡…蛇杉橋…689P…800三角点…サバノ頭…オオキビレ…薮ヶ迫山分岐…589P…柴木林道…柴木

■サバノ頭(サバノアタマ)1073m:広島縣山縣郡戸河内町字横川(点の記) 安芸太田町

サバノ頭が見える 柴木川左岸
姉妹滝と竜の口の入口
皆実高校遭難碑
天狗岩

黒渕入口

土砂が堆積した黒渕
黒渕荘
仏岩
蛇杉橋
4mブナ
ミズナシ川と深入山
三段峡入口
サバノ頭
恐羅漢山
7:20 柴木出発 晴れ 気温−3度
 
フユイチゴ

8:25 二谷
8:55 黒渕
9:35 蛇杉橋
10:45 689P
11:50 800三角点
13:35 サバノ頭
14:15 オオキビレ
14:35 薮ヶ迫山分岐
15:30 589P
16:00 柴木


 駐車場を出発、柴木川左岸を上がる。三段峡の奥にサバノ頭が見える。柴木発電所(柴木川第一発電所)の横を通り、三段峡に入る。

 竜の口の入口に姉妹滝がある。姉妹滝に降りるのがセイカク谷である。

 「三段峡の右岸にセイカク谷というのがある。横川から柴木へ帰る途中、柴木西善寺の住職セイカクさんが迷いこんだ谷」(「西中国山地」桑原良敏)という。

 雪の遊歩道を進む。五立の岩壁に日が差す。五立の下のトンネルを抜けると皆実高校遭難碑、新しい花が手向けてあった。女夫淵の上手にツエオクエキの谷が降りている。そこから先が石樋、岩の廊下が続く。

 前方上の天狗岩に日が当たり始めた。左岸の水たまりが凍っていた。ぐるの瀬を回りこむと、右岸に二谷が降りている。天狗岩の下に大岩がある。上から落ちてきたものであろうか。向山が見える。

シロダモ

 黒渕の渡船場へ降りてみた。両岸の岩壁が門のように立っている。黒渕への入口である。上から黒渕を見ると、相当土砂が堆積している。黒渕荘へ入るつり橋は閉じられ、橋の板が取り外されている。シロダモが赤い実を付けていた。日の当たる遊歩道にフユイチゴの実があった。

 サバノ頭から降りる尾根の末端の東端に仏岩がある。北西に真っ直ぐ伸びる尾根の末端の道を進む。蛇杉橋の手前で、工事のため通行止めとなっていた。橋の袂にサカキであろうか、黒い実を付けていた。

 日が差す橋を渡り、急な尾根に取り付いた。10分ほど登ると緩やかな尾根になる。尾根の先端が真下の谷へ崩れていた。蛇杉橋から1時間ほどで689ピーク。この辺りから踏み跡がある。黒渕荘側へ降りる踏み跡であろうか。林越にサバノ頭が見える。

 4mブナのある斜面に出た。ヒノキ林に入ると800.1三角点。少し登って大岩を左に回りこむと展望地に出る。

 向山と向真入山の間にミズナシ川が上がり、その先に雪を被らない深入山が見える。眼下の三段峡を見ると、今登通ってきた蛇杉橋と南峰橋が見える。少し戻って岩上に出ると、三段峡入口が見えた。

サカキ
ツルリンドウ

 スギ林を登り、上の林道に出た。サバノ頭の東を回る林道から展望がある。林道終点から尾根を登る。山頂手前から、今登ってきた尾根を見渡せる所がある。蛇杉橋から4時間ほどでサバノ頭到着。山頂北の展望岩で休憩。

 澄み切った展望だった。恐羅漢山は林越になるが、中ノ川山、砥石川山、野田原の頭、比尻山、高岳、苅尾山、掛津山と続く。深入山と向山の間に、阿佐山塊の瑞穂ハイランドと才乙スキー場がはっきりと見えた。

 スギ林を下った。恐羅漢山が林から覗く。雪の深くない林道に出た。気温0度の道は雪が堅い。大平山から大箒山への展望がある。山頂から30分ほどでオオキビレ、道標がある。「神の丘」の道標もある。

 オオキビレから20分で薮ヶ迫山分岐、ここから柴木へ下る登山道へ入る。少し下ると、林道と接する。さらに下ると市間山への展望がある。先週歩いた、上本郷から市間山へ上る尾根が見える。登山道に入って1時間半ほどで柴木へ帰着した。

オオキビレ
薮ヶ迫山分岐の道標
市間山

地名考

●カシラとアタマ

 サバノ頭は「サバノアタマ」と呼ぶ。サバノ頭は国土地理院の点名では「鯖ノ頭」となっているが、「鯖の頭」ではない。「西中国山地」の語尾が「頭」の地名に「生山頭」「野田原の頭」「彦八の頭」「丸子頭」「論田の頭」「ハチガ谷の頭」などがあるが、すべて「カシラ」と呼び、「アタマ」と呼んでいるのはサバノ頭だけと思われる。

★生山頭 ナマヤマ谷
★野田原の頭 野田原
★彦八の頭 ヒコハチ谷
★丸子頭 マルコ谷
★論田の頭 トンデ谷
★ハチガ谷の頭 ハチガ谷

 カシラと呼ぶ地名は、同じ名の谷がある。「谷の頭にある山」の意と思われる。北海道然別川筋のアイヌ語地名に「ヌプカウシヌプリ」がある(「北海道の地名」)。

 nup-ka-us-nupuri
 ヌプ・カ・ウシ・ヌプリ
 野・の上・にある・山

 「カシラ」地名のアイヌ語は以下のように表すことが出来る。ほかも同様である。

 生山頭
 namayama-ka-us-sir
 ナマヤマ・カ・ウシ・シリ
 ナマヤマ谷・の上・にある・山

 「この地方ではカシラと呼ぶ場合が多いようだ。…地図に山名が記されていないことが従来の村人の呼称が保たれていた要因と考えるとこれは特殊なケースとも思える」(「西中国山地」)。


 サバノ頭は地図に山名が記されていなかったため、横川や柴木の古老や黒渕荘の主人が呼んでいた「アタマ」の呼び名が残ったと言う。

 「サバノアタマ」はアイヌ語では別の意味となる。

 サバノ頭 
 sat-poro-nay-putu-sar-us-tay-oma-nay
 サッ・ポロ・ナイ・プト・サル・ウシ・タイ・オマ・ナイ
 乾く・大・川の・その川口に・葭原・ある・林・にある・川
 (サッポロ川の山・柴木川の山・二谷の山)

 二谷 フタタニ
 putu-nay
 プト・ナイ
 その川口の・川

 サバノ頭+二谷  sat-poro-nay-putu-sar-us-tay-oma-nay
 サッ・ポロ・ナイ・プト・サル・ウシ・タイ・オマ・ナイ
 乾く・大・川の・その川口に・葭原・ある・林・にある・川

 サバノ頭は二谷、柴木川の山の意で、柴木川はサッポロ川と呼ばれていたと思われる。


●三段峡の黒渕 クロブチ

 kut-utur-oma-puchi 
 クッ・ウトル・オマ・プチ 
 崖・の間・にある・口

 黒渕の渡船場に立つと、両岸にある岩壁は門のように思われる。黒渕に入る入口である。黒渕とはこの入口のことと思われる。

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カシミールデータ
総沿面距離12.8km
標高差746m

ヤブコウジ

区間沿面距離
柴木
↓ 4.6km
蛇杉橋
↓ 1.4km
800三角点
↓ 1.2km
サバノ頭
↓ 2.1km
薮ヶ迫山分岐
↓ 3.5km
柴木
 

 
           中ノ川山         1166P               砥石川山           野田原の頭

  深入山                                   阿佐山塊                          向山

                         大箒山                   大平山
登路(青線は磁北線 薄茶は900m超 茶は1000m超)