11:10 亀井谷入口出発 雨
12:00 亀井谷奥橋
13:05 鳥越
13:25 岩倉山
14:30 亀井谷奥橋
15:20 亀井谷入口
匹見川右岸に下りるリョウシ谷を過ぎて、県道から亀井谷へ向けて入り、匹見川の倉渡瀬橋を渡って左へ進むと、亀井谷に架かる橋がある。そこが亀井谷への入口である。倉渡瀬橋から見ると、匹見川の岩場のところに、亀井谷が降りている。
雨の中、亀井谷に架かる橋を出発し、少し進んで驚いた。亀井谷の川口付近は、ミツバウツギが群生し、白い花が咲き始めていた。右岸の林道から山端にかけて、ミツバウツギの花でいっぱいである。左岸にもある。
ミツバウツギ |
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ミツバウツギの幹 |
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太い木は幹径が10cmほどあった。林道に沿ってミツバウツギの林が300mほど続いている。株立ちの樹皮には灰色の斑点がある。枝先にかたまってある花は、半開きのものが一つか二つで、あとは白いツボミのままである。「コメノキ」の方言があるが、白い丸いツボミはコメがぶらさがっているようにも見える。
林道沿いに株立ちのカツラの巨木がある。ミツバウツギの林を抜けると、林道は鎖止めされているが、鍵は掛かっていない。鎖止めからほどなく亀井谷橋、橋の左岸にミツバウツギが二本あった。
亀井谷橋から上流の亀井谷奥橋の間は、右岸に20本ほど、左岸に5本のミツバウツギがあった。川口周辺のミツバウツギの林から、上流へ種が運ばれてきたのであろうか。亀井谷の33曲がりの上流でも、以前ミツバウツギを見ている。
亀井谷奥橋からU字にカープする林道を上がった。林道沿いはガマズミが多い。林間から白く煙る春日山が見える。山にはウワミズザクラの白い花が咲いている。亀井谷奥橋から1時間ほどで鳥越に出た。林道は東側へ降りているが、2万5千地形図では行き止まりである。急登を上がった。山々は白く煙り、展望はない。20分ほどでササ原の山頂に出た。
山頂で雨がひどくなり、直ぐに引き返した。林道にイノシシの頭骨や肋骨が転がっていた。亀井谷奥橋から上の林道沿いに、ミツバウツギはなかった。谷沿いに茂る樹木のようである。山頂から2時間ほどで亀井谷入口に帰着した。
イノシシの頭骨 |
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■地名考
亀井谷にミツバウツギの林がある。
●ソカヒ山
「『芸藩通志』(1825年)の戸河内村絵図にヲソラカン山≠ニあり、山林の項の十方山の所に『一に西十方をおそらかん山とよぶ、日本興地図に、石見界に高山そかひ山としるすは、おそらかんのことなるべし』とあるのはよく知られている」(「西中国山地」桑原良敏)。
石見界では、恐羅漢山を「高山そかひ山」と呼んでいた。
ウワミズザグラ |
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アケビ |
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●亀井谷 カメイダニ
亀井谷が匹見川と交わる付近の所在地は、「匹見町大字道川字亀井谷ロ602番地」(島根県HP)である。亀井谷の地名は、亀井谷川口の小字名「カメイダニ」によるものであろう。
○亀井谷
○大亀谷山(恐羅漢山)
○カマのキビレ
亀井谷水源の鞍部にある「カマのキビレ」は、「亀井谷のキビレ」の意と思われる。「亀」は「カメ」「カマ」と呼ばれていたと思われる。
亀井谷と匹見川の合流点は岩が削られた所であり、昔は大岩が目立っていたと思われる。
亀井谷左岸のミツバウツギ |
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ウリハダカエデ |
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カシミールデータ
総沿面距離13.0km
標高差582m
区間沿面距離
亀井谷入口
↓ 2.6km
亀井谷奥橋
↓ 3.9km
岩倉山
↓ 6.5km
亀井谷入口
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