山歩き

2012/5/5
鹿足河内
2012/10/21
金山谷
2012/10/27
立戸・築山

鹿足河内川…白旗山…1037P…ミギ谷 2006/7/22
林道ミギ谷分岐…鹿足河内林道…ホン谷…白旗山…1071P東…1019P…1037.3P…ミギ谷

■白旗山(シラハタヤマ)1109.2m:島根県鹿足郡吉賀町田野原(点の記 点名=白旗=シラハタ)

鹿足河内林道分岐 右 ミギ谷へ
鹿足河内川
スグフタの谷の工事現場
ホンタニ・カンカケ分岐
炭焼窯跡 ホン谷
スギの巨木
ホン谷上部
サワグルミ
白旗山
鹿足河内川の谷
3.2mブナ
1037.3ピーク
小五郎山 寺屋敷付近から
尾根道のブナ
1037.3ピーク
スギ林を下る
林道終点の堰堤
林道のがけ崩れ
6:15 林道ミギ谷分岐出発 晴れ 気温16度
 

9:15 白旗山
11:00 1071P東
11:40 1019P
14:45 1137.3P
16:05 ミギ谷林道終点
16:45 林道ミギ谷分岐

 長い鹿足河内林道の林道ミギ谷分岐を出発点とした。すぐ下をコダニが落ちている。コダニはアイヌ語で kotanu コタヌ 「村」の意がある。「村」と言っても、数軒でコタンと呼んでいた。すぐ下流の奥まったところに廃屋があった。アイヌにとってはこんな山奥が一般的な住家だったと思われる。

 工事中、通行止めの看板がある林道脇の木に「クマ出没」と赤ペンキで大書してある。鹿足河内川沿いに苔むした原生林が続いている。少し上がると工事車両が止まっていた。林道左のスグフタの谷の斜面が大きく切り開かれて、長い太い鉄管が二本置かれていた。工事概要に「溪間工事」とあり、堰堤をつくるのかもしれない。「鹿足河内国有林分収育林契約分収林」の看板があり、昭和62年に、6ヘクタール余りにスギ、ヒノキを植えている。

 そこからすぐ上もブルドーザーが止まり、左の斜面を均していた。カンカケ、ホン谷分岐で林道は大きくUターンする。カンカケ側にも林道が上がっている。林道はは一旦、カツバミの谷へ出て、1026ピークから降りる尾根を大きく削り、再びホン谷に出る。30cmほどのドバミミズが道にいた。しばらく上がって開けた広いところに出た。先は樹林で覆われていたので終点かなと思ったが、まだ先へ荒れた林道が続いていた。

白旗山南面のスギ林

 そこから10分ほどで林道終点。ホン谷を少し上がると、石積の残る炭焼窯の穴があった。そのすぐ上の横に踏み跡が残っていたが途中で消えている。さらに登るとスギの巨木がある。北側の斜面はスギ林が降りている。谷沿いはサワグルミの林になっている。大きなブナがスギとサワグルミの間の斜面に取り残されていた。

白旗山 

 ホン谷水源に入り、ササ薮を100mほど漕いで、白旗山南面の小鞍部に出た。このあたりはササが深い。10分ほどで白旗山。林で展望はない。山頂の石に腰掛けて休憩した。
 白旗山は点名、白旗で三等三角点、「点の記」はない。
 白旗山
 sir-pa-ta-an-nay
 シリ・パ・タ・アン・ナイ
 崖・の上手・に・ある・川(の山)

 ササ薮の尾根を下った。尾根沿いはブナが多い。通ってきた小鞍部のすぐ先に広島山稜会の「分水嶺」の標識があった。スギ林に入るとササが少ない。スギ林の下に鹿足河内林道が覗いている。前方に1071ピークへ続く尾根が見える。この尾根道はブナの原生林が残る道である。3m、3.2mと大きなブナが続く。西側の斜面にブナが多く残っているようだ。

 2時間弱で1071ピーク東に出た。踏み跡があるので、昔は開かれた山道があったと思われる。1019ピークに入ると猛烈なササと枝の薮となる。小五郎山が東に見える。薮を避けて西のササの斜面に降りた。この辺りは尾根上を通るより、尾根の西側のササの斜面をトラバースする方が大分楽である。

 1019ピークから「二つの目」の尾根に出ると、ササは深いが、枝がないので大分楽である。1037.3ピークの頭が見える。南東の寺屋敷付近まで降りてみた。東側に小五郎山と鬼ヶ城山が見える。寺屋敷の痕跡と思われる岩原でもないかと降りてみたが、それらしきものはなかったが、南面に平坦地があった。

 テラヤシキはアイヌ語で
 uturu-an-yat-chise-us-ke
 ウトル・アン・ヤッ・チセ・ウシ・ケ
 その間に・ある・樹皮・家・ある・所

 アイヌ語の terkeusi テルケウシ 「(岩から岩へ)飛び跳ね、いつもするところ」の意がある。ゴウロ帯を歩くとき、岩から岩へ飛び跳ねながら歩くが、その様子が「tel」と思われる。尾根から少し外れた所にゴーロの踊場があるのかもしれない。

 西中国山地に寺屋敷の地名は、畳山と鈴ノ大谷山にある。

白旗山南の寺屋敷
畳山西の寺屋敷
鈴ノ大谷山北

1037.3P 

 引き返して、1037.3ピークへ進む尾根に入った。薄い踏み跡が残っている。尺丈杉の手前に、上部が折れているがまだ葉を付けているブナの巨木があった。計測して裏へ回ってみると幹は空洞だった。4.3mと尾根筋では最大と思っていたが、尺丈杉の先にそれを上回る4.6mのブナがあった。1000m付近を過ぎて杉林に入り、山頂へ近づくと、まだ幅広の道跡が残ったいた。山頂手前にブナの大木がある。

 白旗山から5時間ほどで1037.3ピーク。テープを巻いた木の下に三角点がある。点名は鹿足河内で三等三角点。「点の記」はない。林で展望はない。

 

 尺丈杉へ引き返した。尺丈杉は岩場と思われるが、尾根からは見えない。谷から上がってこないと分からないだろう。アイヌ語で
 sak-kus-so-pet-utur-kus-i
 サク・クシ・ショウ・ペッ・クシ・イ
 夏・通る・滝・川・の間を・通る・所


 夏を意味する sak サク shak シャク の地名は西中国山地に多い。サコは sak-kotan で「夏・村」の意。北海道に夏だけの村のシャコタンある。

 尺丈杉の尾根を下りた。この尾根筋もブナが多い。ブナ帯が終わると杉林となる。鹿足河内ピークから1時間ほどでミギ谷に出た。顔を洗い、冷たい旨い水を飲んだ。斜面を上がると林道終点だった。谷の先に大きな堰堤が築かれていた。

 林道を下った。途中、工事のための廃屋があった。シマヘビとマムシが仲良くじっとしていた。しばらく観察して見たが、にらみ合っている風はない。さらに下ると、林道が崖崩れで塞がっていた。50mほど斜面が崩壊していた。そこを越えるとほどなく出発点に帰着した。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

カシミールデータ
総沿面距離10.4km
標高差498m

区間沿面距離
林道ミギ谷分岐
↓ 3.3km
白旗山
↓ 4.2km
1037.3P
↓ 2.9km
林道ミギ谷分岐


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

地名考
●白旗山周辺のアイヌ語地名

○キンカネリ
 kim-un-horka-nay-rupespe 
 キム・ウン・ホロカ・ナイ・ルペシペ
 山奥・にある・後戻りする・川の・峠道沢

 キンカネリの地名は十方山北、冠山北にある。 

○オオバタ谷
 o-hattar-us-nay
 オ・ハッタル・ウシ・ナイ
 川尻・淵・ある・川
 
○サルバシリ
 sar-pa-oma-sir-nay 
 サル・パ・オマ・シリ・ナイ
 葭原・の上手・にある・山・川

○コセノサコ
 o-set-us-nup-un-sak-kotan-nay
 オ・セッ・ウシ・ヌプ・ウン・サク・コタン・ナイ
 川尻に・鳥巣・多い・野・にある・夏・村・沢

○サコノ谷
 sak-kotan-nay
 サク・コタン・ナイ
 夏・村の・川

○コザコ
 husko-sako 
 フシコ・サコ
 古い(元の)・サコ谷

○オオサコ谷
 o-sak-kotan-un-pet
 オ・サク・コタン・ウン・ペッ
 川尻・夏・村・ある・川

○カツバミ
 kasu-us-suma-pet
 カス・ウシ・スマ・ペッ
 渡渉する・いつもする・石・川

○テビキ
 tanne-pikew-un-pet
 タンネ・ピケゥ・ウン・ペッ
 長く続く・小粒の石・ある・川

○タテンバラ
 u-at-te-un-par
 ウ・アッ・テ・ウン・パル
 お互いを・群がら・せる・そこにある・川口

○イデガサコ
 sikari-tek-nay
 シカリ・テク・ナイ
 回流する・ような・沢

○ワル谷
 nup-pa-utur-us-nay
 ヌプ・パ・ウツル・ウシ・ナイ
 野原・の上手・の間・にある・川

○ホンノボリ
 pon-nupuri-pet
 ポン・ヌプリ・ペッ
 山の・小・川
 
○ノボリ
 nupuri-pet
 ヌプリ・ペッ
 山の・川

○クグリキ
 yuk-nikur-noske-oma-nay
 ユク・ニクル・ノシケ・オマ・ナイ
 鹿・林・の真中・にある・沢

○ホン谷
 nup-hon-kes-oma-nay
 ヌプ・ホン・ケシ・オマ・ナイ
 野・腹・の端・に入る・沢

○イヌガサコ
 ichan-inun-kes-oma-sak-kotan-nay
 イチャン・イヌン・ケシ・オマ・サク・コタン・ナイ
 イワナヤマメ産卵場・漁場・の端・に入る・夏・村・沢
 

 
 

4.6mブナ 尺丈杉南
                                小五郎山                      鬼ヶ城山  寺屋敷付近から
登路(薄茶は900m超 茶は1000m超)